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副業容認の企業、まだ3割 長時間労働や割増賃金が壁 弁護士 志賀剛一

2019/4/11

写真はイメージ=PIXTA
Case:54 子どもが大きくなっていろいろ物入りになってきました。このため、勤務する企業とは別に副業として週3回、1回3時間程度、時給制で塾講師をしようと思います。法律上、問題ないでしょうか。

■無許可の副業、懲戒処分の可能性

もしあなたが公務員の場合、国家公務員法・地方公務員法で副業は原則的に禁止されていますが(ただし、最近、国家公務員についてNPO等への兼業は容認する方向との報道もあります)、あなたが「本業」として勤務しているのは民間の会社のようですので、その前提で説明します。

民間企業における副業は法律上、禁止されていません。本来、企業との間で雇用契約で定められた就業時間以外の私生活は、食事をしようが映画を見ようが個人の自由だからです(このコラムのCase:3「会社員が電車で痴漢の疑い 解雇されるのか?」参照)。しかし、就業規則で副業が禁止されていたり、会社の許可が必要とされていたりする会社は少なくありません。

就業規則で禁止されている副業をして懲戒処分(重い場合には懲戒解雇)になり、その効力が裁判で争われるケースが多数あります。判例の傾向としては、就業中に居眠りが多いなど本業に支障をきたすほど副業が長時間に及ぶ場合、あるいは同業他社で副業をするような場合などは解雇が有効と判断されています。

無許可の副業は解雇まではいかないまでも、何らかの懲戒処分を受ける可能性はありうるので、就業規則で会社の許可が求められている場合にはそれを得ておくのが無難です。

■「働き方改革」と矛盾?

あなたの場合、塾講師とのことですが、週3回、1回3時間程度であれば、本業も教育産業で副業先がライバル塾などでの勤務でない限り、問題はないように思います。なお、あなたの勤務先の就業規則も改定され、副業が原則OKになっているかもしれません。

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