MONO TRENDY

乗物でGO

「電気のF1」フォーミュラE 市街地舞台に技術競う

2019/4/18

電気自動車で競うフォーミュラE。日本からは日産が参戦している

電気自動車(EV)のフォーミュラカーで競うレース「フォーミュラE」。アウディやジャガーなどが競うこのレースに、今シーズンから日産自動車も参戦している。技術も観客も従来の自動車レースとは異なるというフォーミュラEに、日産はなぜ参戦するのか。自動車ジャーナリストの渡辺敏史氏が解説する。

◇  ◇  ◇

去る3月17日、今季からホンダがエンジンを供給するF1のチームレッドブル・ホンダが開幕戦のオーストラリアGPで3位入賞、ホンダとしては11年ぶりに表彰台にあがったことが話題になりました。

が、その翌週、同じ国際格式のフォーミュラレースで日産が2位に入ったことはあまり話題にのぼっていません。

その競技はフォーミュラE。EVのフォーミュラカーによるレースです。現在、2018/2019シーズンが行われているのですが、3月23日、中国・三亜で開催された第6戦で日産チームのオリバー・ローランドが2位になったのです。

フォーミュラEで日産チームとしては初めて表彰台に上がったオリバー・ローランド

■市街地でレース、イベントと連動

フォーミュラEはEVの民間的普及を後押しするという大義をもって、14年から開催されています。オーガナイザーはFIA(国際自動車連盟)。フランスのコンコルド広場に本部を構えるこの組織は、F1を筆頭に国際的モータースポーツのあらかたをコントロールしています。

フォーミュラEの特徴は、EVでの競技ゆえ、騒音や排ガスといった従来のレース開催につきまとうマイナス要素は皆無ということ。その特性を生かしてフォーミュラEの競技は、公道を封鎖してレイアウトした市街地コースで行われます。

開催場所が街中となればアクセスの良さは、大抵が郊外にある一般的なサーキットの比ではありません。ご当地メジャーシンガーの野外ライブや移動遊園地など、従来のレースではほとんどなかった、クルマ絡みではないイベント、アクティビティーが相当充実しているのも戦略的な特徴です。すなわちFIAの側も、速い遅いの汗臭い競技だけで引っ張る興行ではこれから先、動員にも限界があるということを察しているのでしょう。レースに新しい観客を呼び込もうとしているわけです。

ちなみに決勝レースは1時間以内で完結する超スプリントスタイル。これはテレビ中継の尺に配慮して決められたそうです。

従来のレースにつきものだった騒音や排ガスとは無縁なので、市街地でレースを開催できるのがフォーミュラEの特色

■ファミリーや女性の比率が高い観客

しかしガチンコ勝負の参加者にとって、そんな緩い感じのイベントというのはどう映るのか。F1に比べれば相当安いといわれるものの、それなりの費用を投じて体制をつくりプロモーションに活用する自動車メーカーにとって効果測定は必須です。

MONO TRENDY 新着記事

MONO TRENDY 注目トピックス
日経クロストレンド
NTTドコモが店頭の看板から「ドコモ」を消したワケ
日経クロストレンド
日本初「カチッと鳴る」歯ブラシ ライオンが開発
日経クロストレンド
日本電産・永守重信会長 最後の大仕事は大学
日経クロストレンド
30代前半で世帯年収1000万超 好きなブランドは?
ALL CHANNEL