検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

津田大介 移動オフィスになるキャンピングカー求めて

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

ジャーナリストの津田大介氏が気になるモノやサービスに迫る「津田大介のMONOサーチ」。今回は、幕張メッセで開催された「ジャパンキャンピングカーショー2019」を取材した。車内で快適に仕事をするための「移動用オフィス」として、キャンピングカー購入を真剣に検討しているという津田氏が注目したモデルは?

幅広い世代で関心が高まっている

近年、キャンピングカーが大きな盛り上がりを見せている。一般社団法人「日本RV協会」の調査によると、2016年に国内のキャンピングカー保有台数は10万台を突破。売上金額は17年時点で424億6975万円に達したという。これは11年(210億9206万円)の倍以上。過去最高額を毎年右肩上がりで更新している。

その人気の理由について、「好きな時にどこへでも行けて、その場で寝泊まりできるキャンピングカーの自由度の高さに注目が集まっている」と説明してくれたのは日本RV協会事務局長の矢久保達也氏。ファミリーや定年退職後の夫婦、釣りや音楽などの趣味を楽しむための一人利用など、幅広い層で需要が増えているそうだ。

僕がキャンピングカーに興味を持ったきっかけは、取材の移動中や宿泊先でも快適に仕事をしたいと思ったから。泊まりがけの地方取材などに車で行くことが多いため、机や電源などを備えたキャンピングカーを「移動オフィス」として活用できれば、スタッフも含めて、効率よく仕事ができると考えたのだ。

実際、矢久保さんによるとビジネス面での需要も増えつつあるという。そこで実際にどんなキャンピングカーがあるのかを知るため、矢久保さんの案内で「ジャパンキャンピングカーショー2019」を見学してみることにした。

「買う気」で来ている来場者たち

会場となる幕張メッセに足を踏み入れて驚いたのは、その活気だった。会場には国内外70社、310台のキャンピングカーが展示されているのだが、老若男女さまざまな世代の人たちが、熱心に展示車を見ていた。真剣な表情や会話から、ひやかしではなく実際に購入するためのリサーチに来場していることが伝わってくる。

会場に犬を連れた人たちが多いことにも驚いた。展示会のイベント会場内に犬が入れること自体珍しいと思うが、矢久保氏に聞くと、10年ほど前からペットの同伴入場を許可しており、「今ではペットと来られないイベントのほうが珍しい」。ペットがいて新幹線や飛行機に乗って長距離旅行を諦めていた人でも、キャンピングカーなら高速のサービスエリア(SA)や道の駅などを利用しながら旅することができるというわけだ。

個性的なキャンピングカーがあるのも面白かった。キャンピングカーに楽器セットを積んで練習スタジオにしてみたり、筋トレ用のマシンを設置してトレーニングルーム的に仕上げたり。さまざまな使い方提案を見ながら、キャンピングカーの盛り上がりを実感することができた。

SAや道の駅を上手に活用

いくつか種類があるキャンピングカーの中で、僕が気になっているのは「バンコン」と呼ばれるタイプだ。「バンコンバージョン」の略で、「バン」を「コンバージョン(改造)」した車だからバンコン。ちなみにキャンピングカーと聞いて多くの人がイメージするだろう運転席の上まで居住スペースがせり出しているタイプは「キャブコン」という。運転席の下にエンジンがある「キャブオーバータイプの小型トラック」を改造したという意味だ。

バンコンの魅力は、小型で運転しやすいこと。広さや設備はトラックベースのキャブコンに劣るが、初めてキャンピングカーを買う人でも扱いやすい。バンコンの中でもさまざまな大きさのモデルがあるが、小さいタイプなら普段使いの車としても使えるだろう。それなら駐車場も1台分で済む。

矢久保さんの話でも「日本ではバンコンが一番人気」だという。小さいのでトイレやシャワーがないモデルが多いが、道の駅やキャンプサイトなどが全国どこにでも整備されている日本では必要としない人も多いそうだ。また日本は駐車場の大きさやトンネルの高さなど制限のある場所が多いことも、サイズが小さなバンコンの人気が高い理由の一つだという。実際、310台のキャンピングカーが集まった会場内でもバンコンは最も多く、半数近い141台を占めていた。

実は事前に見たいバンコンを3台に絞っていた。矢久保さんと一緒にその3台を見にいくことにする。

SevenStar PRECIOUS/運転席が回転

最初に見にいったのが、愛知のキャンピングカーメーカー、ホワイトハウス キャンパーの「SevenStar PRECIOUS」。

サイズは、全長4840mm×全幅1880mm×全高2090mmと、候補に挙げた3台の中では最も小型なバンコンだ。この高さなら大抵のトンネルや駐車場は問題なく利用できるだろう。展示車両の本体価格は702万円(税別。以下同)。

車体は小さいが、中を広く使う工夫が随所に見られる。面白いのが、運転席と助手席を180度回転できること。特許を取得しているそうで、運転をしないときは後部座席と向かい合わせにして座れる。

テーブルが付いているので、パソコンを使う仕事も快適だ。また、屋根の部分がテントのように開く「ポップアップルーフテント」も搭載している。車内が広くなるだけでなく、上の部分はベッドになる工夫も施されている。

気になったのは定員だ。乗車定員と横になって寝られる就寝定員が共に4人という点だ。うちの会社のスタッフ全員が乗るには少し足りない。このくらい小さければ普段使いとも兼用できそうだが、広さと人数がトレードオフの関係になるのは仕方がないということか。

rem second act(KULOS Ver.)/特別な電源を搭載

次に見にいったのが、鹿児島に本社を置くキャンパー鹿児島の「rem second act(KULOS Ver.)」(展示車両の本体価格788万円)。

 この車の特徴は車載用リチウム蓄電システム「KULOS-5000」。このシステムを使うことで、他のキャンピングカーに比べて車載の家電製品を快適に使えるという。エアコンなら13時間連続で稼働できる。夏にドアを閉めたままでも夜通し快適に寝られるというわけだ。展示でもこのシステムを前面に押し出していた。

全長5380mm×全幅1930mm×全高2285mmと、「SevenStar PRECIOUS」よりひと回り大きく車内もゆとりがあった。乗車定員は6人だが、就寝定員は4人まで。前方のリビングと後方のベッドは、扉を閉めて独立空間にすることができる。ただ実車をみると、僕がイメージしていたものよりも大きいという印象を受けた。

BADEN ALTAMODA/立って車内を移動できる高い居住性

最後に見たのは、岐阜に本社を置くTOY-FACTORYの「BADEN ALTAMODA」だ。

ベースの車種は救急車にも使われている「TOYOTA HIACE SUPER HIGH ROOF」で、全長5380mm×全幅1920mm×全高2540mm。高さがあるので、2台目の「rem second act(KULOS Ver.)」よりさらに大きい印象を受けた。その分、車内は広い。室内高は180cmあるので、立ったまま車内を移動できる。乗車定員は7人、就寝定員は5人まで対応している。人数的には僕の希望を満たしたモデルだ。

実際に乗ってみると車内は広くて快適だった。オフィスとして使っても問題ないだろう。ただ当然ながら車体サイズも大きい。ここまで大きいと普段使いとの兼用も現実的ではなさそうだ。

最初はレンタルで体験するのもアリ

今回の取材でそれぞれのメーカーの担当者にも質問してみたのだが、僕が考えているように移動オフィスとしてキャンピングカーを利用している人も実際にいるという。数多くの車を見て、オフィスでキャンピングカーを持ちたいという気持ちもますます強くなった。

ただ同時に、一口に「バンコン」といっても、いろいろな違いがあることもわかった。車自体のサイズ、車内の広さ、バッテリーの持ち時間など、必要な条件は人によって異なる。自分のケースを確認するために、購入する前にキャンピングカーを試乗する必要があると実感した。

調べるとキャンピングカーをレンタルできるサービスがある。そこで泊まりがけの出張で青森へ行く際に、東京に本社を持つTOWA MOTORSのバンコン「Zelt(ツェルト)」をレンタルしてみることにした。全長5380mm×全幅1950mm×全高2285mm。「rem second act(KULOS Ver.)」とほぼ同じ大きさで、乗車定員や就寝定員も一緒だ。

実際に青森まで出かけてきて、感じたのは、やはりベッドで横になれると車の中でも疲れの取れ方が違うということだ。行ったのは冬の時期だったが、車内は暖かく布団をかければ寒さも感じなかった。車内に冷蔵庫が付いているので、夜冷たい飲み物が欲しくなってもコンビニなどに行かなくて済むのがうれしい。

実際に青森まで出かけてみて、僕にとっては最初に見た「SevenStar PRECIOUS」くらいの大きさが理想だと感じた。ただ僕の用途では定員が少ない。今回の取材を第一歩に、理想の移動オフィスとして使えるキャンピングカーを探していきたいと思う。

津田大介
 ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。1973年東京都生まれ。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。主な著書に「情報の呼吸法」(朝日出版社)、「Twitter社会論」(洋泉社新書)、「未来型サバイバル音楽論」(中公新書ラクレ)など。近著に「情報戦争を生き抜く」(朝日新書)。

(編集協力 藤原龍矢=アバンギャルド、写真 渡辺慎一郎=スタジオキャスパー)

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
画面例: 日経電子版 紙面ビューアのハイライト機能
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_