MEN’S EX

2019/4/21

[ 3. “洗練”で魅せる北伊3傑 ]

■CARUSO/カルーゾ

モードな感性も備えた国際派

1958年にパルマで創業したカルーゾは、長い歴史の中で数々のメゾンブランドとも取引し、技術だけでなく国際的な感性も磨いてきた。ウールモヘア生地によるこちらも、パッドで補強された端正な肩や非常にクリーンなカッティングなど、イタリアスーツの枠を超えたインターナショナルな佇まいだ。 18万円(トゥモローランド)

タイ2万5000円/トゥモローランド(トゥモローランド) シャツ3万9000円/フィナモレ(アマン) チーフ〈スタイリスト私物〉

■PAIDEIA/パイデア

フラワーホール1つまで精緻

パルマを拠点とするジャンフランコ ボメザドリ社が手掛けるブランド。本格的なフル毛芯仕立てにこだわったスーツに特化している。仕立てのレベルはイタリア随一と名高く、フラワーホール1つとっても非常に精緻な仕上がりだ。こちらは茶のマイクロ千鳥で英国調を意識。 28万3000円(バインド ピーアール)

シャツ5万1000円、タイ3万2000円/以上イザイア(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン) チーフ〈スタイリスト私物〉

■LUIGI BIANCHI MANTOVA/ルイジ ビアンキ マントヴァ

遂に日本上陸を果たした古豪

1911年にマントヴァで創業した老舗。ジャケットでお馴染みのL.B.M.1911と同グループだが、よりクラシックな本格仕立てが基本だ。昨年日本初上陸を果たし、注目度上昇中。こちらはロロ・ピアーナの伸縮ウール「ムービング」を採用した一着。 16万6000円(トヨダトレーディング プレスルーム)

シャツ5万1000円、タイ3万2000円/以上イザイア(イザイア ナポリ 東京ミッドタウン) チーフ〈スタイリスト私物〉

【 ベルトレスパンツはアジャスターにも注目 】

ベルトレスの場合、アジャスターの形状もパンツの表情を左右するポイント。左はシンプルなボタン留め、右はピストル型と呼ばれるアジャスターを採用している。前者はミニマルでクリーン、後者はクラシック感の強い印象となる。

[ 4. スーツの新時代を拓いた平成の雄 ]

1. シャツ3万6000円/リングヂャケット ナポリ(リングヂャケットマイスター206 青山店) タイ6500 円/麻布テーラー(麻布テーラープレスルーム) チーフ〈スタイリスト私物〉 2. シャツ3万3000円/ルイジ ボレッリ(バインド ピーアール) タイ7800円/ユニバーサルランゲージ(ユニバーサルランゲージ 渋谷店) チーフ〈スタイリスト私物〉 3. シャツ2万3000円/ストラスブルゴ(ストラスブルゴ) タイ1万2000円〈参考価格〉/アルテア(アマン) チーフ〈スタイリスト私物〉

1. BOGLIOLISTILE LATINO/ボリオリ

アンコン仕立ての火付け役

今や当たり前になっているアンコン仕立てだが、そのパイオニアとなったのがボリオリだ。シャツのように軽いのにしっかりと構築的に見えるスーツは今なおファン多数。こちらは定番「Kジャケット」ラインの一着で、無地に見えて近づくと表情あるピンヘッド柄。さりげない洒落心もボリオリの十八番だ。 16万8000円(ボリオリ 東京店)

2. TAGLIATORE/タリアトーレ

プーリア発のニューヒーロー

ナポリの対岸、アドリア海側に位置するプーリアで生まれた英雄、タリアトーレ。優れた仕立てに加え、デザイナーであるピーノ・レラリオ氏独自の攻めを利かせた提案が真骨頂だ。こちらの「ヴェスヴィオ」モデルも、ウエストを絞り込んだセクシーなラインとくっきりとしたストライプで艶気満点の仕上がり。 14万5000円(トレメッツォ)

3. LARDINI/ラルディーニ

今や“いいスーツ”のアイコン

クラシックウェアの“今”を語るうえで、もはやラルディーニは不可欠だ。時代性の表現力が抜群で、新鮮ながら万人に受ける絶妙なコレクションを毎季連発。印象的な花のラペルピンとも相まって、今や“いいスーツ”の象徴的存在に。こちらは光沢あるシャドー縞が品よく華やかで、様々なTPOで活躍。 14万9000円(ラルディーニ 東京店)

【 微差こそ大差!?な胸ポケ比較 】

普段見逃しがちだが、胸ポケットの形状も結構スーツの印象を左右する。カーブの強いバルカポケットを採用したラルディーニはイタリアンクラシック、下辺が直線的なタリアトーレはシャープな雰囲気。緩やかなカーブのボリオリはイメージも穏やかだ。

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