AI運用は人知を超えるか 海外株投信で検証QUICK資産運用研究所 高瀬浩

写真はイメージ=123RF
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自動運転や医療の画像診断など様々な分野で人工知能(AI)技術の活用が進んでいる。運用の世界でもAIを利用して企業業績や株価の推移といった膨大なデータを分析し、有望銘柄の発掘に役立てようという動きが広がりつつある。AIを使う投資信託は従来の投信に比べて運用成果はどうなのか。主に海外株で運用する投信を対象に調べてみた。

年初来上昇率、首位はAI関連

海外株投信は毎月分配型投信に代わる格好で個人投資家の人気を集めてきた。海外株投信全体ではこのところ解約が目立つようになっており人気は息切れ気味だが、純資産残高が1000億円以上の大型ファンドをみると運用成績はなお総じて堅調だ。

表は2019年3月末時点での年初来リターンの大きい順にランキングしたものだ。併せて、過去1年と、2年のリターンも計測している。年初から3カ月間の上昇率首位は「グローバルAIファンド」の21.5%。僅差で高速大容量の次世代通信規格「5G」を主要テーマに据えた「次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」が続き、AIやフィンテック、インターネット、ロボット、バイオテクノロジーなどテーマ性の高い投信が上位に目立つ。

唯一ランクインしたインデックスファンドは海外先進国株の代表的な株価指数に連動する「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」だが、表の半数以上のファンドの運用成績がこれを上回る。テーマ型だからといって運用成績がインデックス型に比べて常にさえないとは限らないのが分かる。

上昇率首位の「グローバルAIファンド」は運用者が有望なAI関連株を選び出す。組み入れ銘柄数は66(2月末時点)に絞り込み、組み入れ上位はモバイル決済を手掛ける米スクエア、ネット広告配信の米トレード・デスクなどが並ぶ。年初来の堅調さの背景について、運用会社の三井住友DSアセットマネジメントは「日々の生活の中で知らず知らずのうちにAI技術を利用するようになるなど、多くの産業でAIが活用され、AI関連の市場規模が急速に拡大している」と説明する。

これに対し15位の「GSグローバル・ビッグデータ投資戦略 Bコース(為替ヘッジなし)」は、最終的な組み入れ銘柄の決定はポートフォリオマネジャーが責任を持つものの、銘柄発掘などの際のデータ分析にAI技術を活用している。2月末時点の組み入れ銘柄数は301で、組み入れ上位は米アップル、米アマゾン・ドット・コムのほか米ジョンソン・エンド・ジョンソン、米ボーイングなど幅広い業種が並ぶ。

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