マネーコラム

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高金利外債に潜むリスク 長期で為替差損の傾向

2019/4/12

図にはないが現在の購買力平価は1ドル=96円程度。実際のドル相場は110円前後なので、ドル高・円安方向に大幅に上振れしている状態だ。日銀の金融緩和政策の影響が大きいとみられ、経験則によれば、将来損失が出やすい水準にはある。ドルやユーロの購買力平価は国際通貨研究所のサイトでみられる。

■海外株式で代替も

外貨投資は為替の影響を大きく受けるが、投資する資産の種類を選ぶことも大切になる。同じ外貨建てであっても株式は債券に比べて長期で報われやすい。

図Cのように海外先進国株式に投資していたと仮定すると、円換算ベースでも大きな収益を上げた。株式が現地通貨ベースで大幅に値上がりし、円高による為替差損を吸収したことを物語る。企業業績は緩やかなインフレ期に拡大しやすく、インフレ率が日本より高い海外の方が株式価値は高まりやすいとされる。

ただ「海外株式は悪いときは年に4割ほど下落する」(イボットソン・アソシエイツ・ジャパンの小松原宰明氏)。耐えられないと思うなら、値動きの安定した債券などと組み合わせて資産全体の変動を抑える工夫も大事になる。

(編集委員 田村正之)

[日本経済新聞朝刊2019年4月6日付]

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