株式・投信

プロのポートフォリオ

昭和から令和へ 時代で変わる有望株(窪田真之) 楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト

2019/4/9

新元号「令和」を公表する菅官房長官(1日午前、首相官邸)
「21世紀の令和時代には良質なサービスの大量供給ニーズが増えるだろう」

時代が違えば成長企業のビジネスモデルも変わります。20世紀はいいモノを安価に大量生産する製造業が成長しました。「昭和」の後半、日本はこの戦いに勝ち、製造業の成長企業を輩出しました。ところが、21世紀は製造業で稼ぐのが困難になり、代わっていいサービスを安価に大量供給する企業が成長するようになりました。

「平成」はその転換期で日本企業はビジネスモデルの転換に苦しみました。平成で最も成長したのはIT(情報技術)産業です。AI(人工知能)、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などを通じて、人手を使わず良質なサービスを大量に供給する仕組みが次々生まれました。

日本はここで出遅れました。勝ち抜いたのは、ほとんどが米国企業です。GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム)などが世界のITインフラを支配して成長する時代になりました。

■21世紀を制するのは……

20世紀はモノの豊かさを求めて人類が努力した時代でした。だから、生活を豊かにするモノを開発し、安価に大量生産する技術を獲得した製造業が成長しました。ところが、21世紀になると、中国・韓国・台湾企業などアジア企業が、製造業で成長するビジネスモデルを壊してしまいました。モノは一時的に不足しても、高度に発達した大量生産技術によってたちまち大量供給され、価格が大きく下がるようになったのです。

21世紀に入りモノが慢性的に供給過剰になる中、深刻な供給不足に陥っているのが「良質なサービス」です。例えば共働き世帯に対する保育サービスは完全な供給不足です。保育に限らず、医療、介護、教育、防犯、警備、トラック運転士、熟練建設工……などなど、良質なサービスが不足している分野は無数にあります。

良質なサービスはモノのように工場で大量生産することができないので、供給不足が長期化します。令和時代に入り、少子化がさらに進行する日本では好不況にかかわらず人手不足が慢性的に続く見込みです。供給が需要に追いついていないことから、令和になってもサービス産業は安定的に成長が続く見込みです。

株式・投信 新着記事

ALL CHANNEL