定年再雇用後の給料、2~5割減が大勢 給付金で補う

写真はイメージ=PIXTA
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春爛漫(らんまん)の平日の夜、筧家の近所の公園では桜が満開です。仕事帰りに公園の桜を見かけた恵はダイニングテーブルに座るなり、週末にお花見をする計画を幸子に持ちかけました。そこへ良男が肩を落とした様子で帰宅しました。

筧(かけい)家の家族構成
筧幸子(48)良男の妻。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。
筧良男(52)機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。
筧恵(25)娘。旅行会社に勤める社会人3年目。
筧満(15)息子。投資を勉強しながらジュニアNISAで運用中。

筧恵 パパ、どうしたの?

筧良男 今日、会社で50歳以上の社員を対象とした「定年後セミナー」に参加してきたんだ。定年後に再雇用されても、収入が大幅に減ってしまう現実を知って、老後の生活が心配で仕方なくなってしまったよ。

筧幸子 定年後に働く場合、賃金の減少はある程度、覚悟しなければならないわ。独立行政法人労働政策研究・研修機構の2014年の調査では、定年後も働き、賃金が減った人の減額率を調べたの。60歳代前半では、減額率が20~50%程度の人が大勢を占めているわ。7割以上減った人も4.4%いるの。

良男 賃金が半分になってしまうなんて、あまりにひどいじゃないか。

幸子 実際、定年後の再雇用で賃金を減らすことが「『同一労働同一賃金』の原則に反するのではないか」として裁判で争われたことがあるなど、正社員のときと再雇用の後で待遇に差が出ることへの問題意識は高まっているのは確かよ。ところで、賃金が定年前に比べて大幅に減った人には給付金が支給されることは知ってた?

 賃金が減ったら給付金がもらえるの?

幸子 定年後も続けて働く人の賃金が大幅に減ったら高年齢雇用継続給付金というお金がもらえるの。再雇用後の賃金が60歳到達時点の賃金に比べて75%未満になった人が、65歳になるまで受け取れるわ。支給額は賃金に対して最大で15%の金額よ。例えば、60歳時点で賃金が40万円だった人が24万円に減ったとすると、支給額は3万6000円。16万円まで減ったなら2万4000円もらえるわ。

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