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ヒットはタブーの境界線に潜む マンダム社長の流儀 編集委員 小林明

2019/4/5

「新たな文化は柔らかな感性から誕生する」と語るマンダムの西村元延社長(東京・日本橋オフィスで)

数々の新製品やCMをヒットさせてきたマンダム。西村元延社長は若者の心をひき付けるトレンドや商品、CMのヒット作などを生み出す秘訣は「これ以上踏み込むとやり過ぎだと感じるタブーラインを意識することだ」と説く。前回(「CMが結んだ松田優作・翔太親子との縁」)に続き、今回はトレンドの変遷や自らのファッション哲学、おしゃれや音楽に目覚めた青春時代の軌跡、留学体験などについて振り返ってもらった。インタビューの後半をお届けする。

■「やり過ぎかな」から「やってみよう」に

――商品やCMのヒットを生み出すための秘訣はなんでしょうか。

「ヒット商品にも、ヒットCMにも言えることだと思いますが、タブーラインを意識することが大切ではないかと考えています。タブーラインとは、これ以上踏み込むとやり過ぎだと感じるギリギリの境界線のこと。新たなトレンドはこうしたタブーラインの周辺から生まれてくるものです」

「たとえば、あぶらとり紙も、ヘアカラーも、眉ばさみも、以前ならば『男性がこんなことするの?』と驚かれていたことが、後に当たり前の身だしなみになっていたりする。CMだって、こちらがハラハラと心配するくらいエッジの効いた内容の方が若者の心に突き刺さります。新たな文化はこうした柔らかな感性から誕生します。もちろんバランス感覚は欠かせませんが、『ちょっとやり過ぎかな』ではなく、『もっとやってみよう』と自分のタブーラインを新たな領域に引き下げてみる。そんな挑戦する気持ちをいつまでも忘れないように心がけています」

■アイビー全盛期、雑誌にも登場したおしゃれ番長

――西村社長の着こなしはいつも若々しくておしゃれですが、ファッションに目覚めたのはいつごろですか。

中学生のころからファッションが大好きだという

「中学生のころです。大阪学芸大(現大阪教育大)附属天王寺中学に通っていて、当時はアイビー・ファッションの全盛期。『VAN』のジャケットやパンツ、『SEBAGO』『FLORSHEIM』のローファーやデッキシューズ、航空会社のバッグが流行していました。私も『メンズクラブ』などファッション雑誌の街角スナップに何度か登場したことがあります。通学時は一応、学ランでしたが、その下にはボタンダウンのシャツやタイトな綿パンを履いたりしていた。ファッションはそのころから大好きです」

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