金・銀・プラチナ いま買うならどれ?

銀も電気や熱の伝導性が高く、太陽光発電やスマートフォンなどに使う。両金属ともマクロ経済や景況感の変化によっては金と異なる価格変動をみせることもあり、貴金属同士の分散投資ができる。

割安感が目立つ銀

プラチナは有史以来、産出した量が金の26分の1にすぎない。金より希少なはずが、金より安い国際価格が続く。独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題で、欧州を中心にディーゼル車離れが進みプラチナの供給がだぶつくとの観測が根強い。

銀も金に比べた安さが注目されている。金価格を銀価格で割った「金銀比価」を価値の推計に使うことが一般的だ。ここ20年の平均で60倍程度だった比価は、18年2月ごろから上昇。3月中旬時点で約85倍まで上がり、相対的な銀の割安感が目立つ。

過去80倍を超えたのは91年の湾岸戦争や、08年のリーマン・ショックなど、地政学リスクや市場不安が高まるタイミングだった。「19年は銀が買い時だと感じる」とICBCスタンダードバンク東京支店の池水雄一支店長は話す。

積み立て投資なら少額から

貴金属への投資はETFや定額の積み立てが一般的だ。ETFは株と同じ感覚で手軽に取引できる。三菱UFJ信託銀行の「金の果実」シリーズなどがある。価格は日々動くが、数千~数万円で購入できる。積み立ては少額から始められる。田中貴金属工業(東京・千代田)などの地金商や、ネット証券もサービスを展開する。

貴金属のなかでも特に金は「安全資産」といわれ、損をしにくいイメージがある。しかし、相場の乱高下で損失リスクも存在する。各商品の特徴を理解したうえで、投資額や期間を決めて臨みたい。

(黒瀬幸葉)

[日本経済新聞朝刊2019年3月30日付]

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし