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バーミキュラVSル・クルーゼ 無水調理鍋で加熱実験

合羽橋の台所番長が斬る! いまどきの料理道具を徹底比較

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NIKKEI STYLE

合羽橋の老舗料理道具店「飯田屋」の6代目、飯田結太氏がイマドキの調理道具を徹底比較。今回は、ここ数年で鍋の定番となった鋳鉄ホーロー鍋を加熱実験した。

◇  ◇  ◇

こんにちは、飯田結太です。ここ10年ほどで人気が高まり、定番となりつつある鋳鉄ホーロー鍋。代表的なものにフランスの「ル・クルーゼ」や名古屋市の鋳造メーカー、愛知ドビーの「バーミキュラ」があります。これらの鍋が人気なのは、色が豊富でデザインがおしゃれということもありますが、一番の理由は食材のうまみや栄養を逃さずにおいしく仕上げることができるから。代表的な調理方法に、水分をほとんど加えなくても素材の水分だけで調理できる無水調理(蒸し調理)があります。

無水調理ができるのは鍋の構造によるもの。鋳鉄特有の熱伝導と保温性に優れているのはもちろん、密閉度の高い蓋と、蓋の内側に施されている突起によって、食材に熱を加えると発生する水蒸気を鍋の中で対流させて閉じ込め、食材の水分だけで調理ができるのです。

特に、他の鍋に比べて蓋が重く、内部に突起や波紋などが施されているものが多いのも特徴の1つです。直径22センチサイズだと、本体と蓋で3キロ以上あるのが一般的。

重みのある蓋で気密性を高くし、加熱して水蒸気が発生することで、鍋の溝と蓋の間に水の膜「ウオーターシール」ができ、水分の過剰な蒸発を防いで、均一に熱が入ります。少しの加熱でも、蓋を開けない限りは保温が持続して、食材にじんわりと熱が入っていくので、シチューやカレーなどの煮込み料理、かたまり肉のローストなどが得意。プロにも愛用者が多くいます。アウトドア料理に用いられるダッチオーブンを家庭用に使いやすくしたものが鋳鉄ホーロー鍋といってもいいでしょう。

そこで今回は、人気の5つのメーカーの直径22センチサイズの鍋を徹底的に検証しました。まずは、5つの鍋の紹介から。

プロに長く愛されてきたフランス製の3つの鍋

鋳鉄ホーロー鍋といえば、広く知られているのがフランス製です。日本で最も知られているのは、「ル・クルーゼ」。色が豊富で鮮やかなので女性に人気があります。

蓋がドーム型になっているのも特徴の1つ。熱が急激に高くなったときの吹きこぼれを防ぐために、蓋の周囲3カ所に膨らみがあり、蒸気が抜けるようになっています。他の鍋に比べて、蓋の溝が浅めなので、本体に載せるイメージが強く、少し頼りなさを感じることもあるかもしれません。

業務用として開発され、後発ながらル・クルーゼに並ぶ人気の鍋が「ストウブ」。内面は黒く、ザラザラとした加工がされていて油なじみがいいのが特徴です。

また、蓋の内側には全面にピコと呼ばれる小さな突起があり、加熱で発生した水蒸気が水滴となって垂直に食材に落ちてまんべんなく水分がいきわたり、均一に調理ができる仕組み。ル・クルーゼよりも溝が深いのでしっかりと蓋が閉まるようになっています。

ル・クルーゼよりも歴史がある、1924年創業の老舗鋳物メーカー、アンヴィクタ社のブランド「シャスール」。蓋はドーム型で裏にライン状の突起があるのが特徴です。いわば、ル・クルーゼとストウブの特徴をあわせ持った鍋といえるでしょう。

本体は底に向けてすぼみがほとんどないので、鍋底の面積が広く、熱がいきわたりやすいのも特徴の1つです。

人気急上昇中の国産、スペイン製の鍋

450年続くスペインの鋳造メーカーが1996年に立ち上げたキッチンウエアブランド「キャスティ」。キッチンウエアとしての歴史は浅いのですが、ヨーロッパで瞬く間に人気になり日本に上陸しました。

鍋の深さはありますが、鍋底は少しすぼんだ形なので、かたまり肉を焼くよりも煮込み料理のほうが得意かもしれません。色合いの美しさも人気の一因です。

最後は、2010年に登場して以来、人気急上昇中の愛知ドビー「バーミキュラ」(飯田屋では扱いなし)。5つの鍋の中では一番後発ですが、一時は1カ月待ちになるほど人気が出た製品です。

ホーロー加工の美しさは5つの鍋の中でもダントツかもしれません。また、食材に同時に均一に熱を伝えるために鍋底にリブ(縦筋)を入れ、蒸気を対流させるために蓋の形状を流線型にし、重量があっても女性でも持ちやすいように蓋にも取っ手を付けるなど、細かいこだわりが反映されているのは日本の繊細な職人の技術ならでは。

いよいよ5つの鍋を実際に加熱して実験します。

気密性が高い鍋は?

今回は、400ccの水を鍋に入れて中火で加熱。湯気が出始める時間、湯気の出方、10分間の加熱後に水分がどれだけ残っているかを検証しました。ただし、火加減などは厳密な同一条件での検証とまではいえないので、あくまで結果は参考程度と理解してくださいね。

無水調理ができる鍋は、食材が持つ水分が蒸気になって対流することで調理するもの。そのために気密性が高いのですが、鍋全体が十分に温まると蒸気が吹き出し、雑味を外に逃がしてうまみの入った水滴が食材に落ちる構造になっています。面白かったのは、その湯気が出始める時間。すべての鍋が、おおよそ5~6分前後に出始めました。

一番激しく湯気が出たのは、バーミキュラ。5分になる前から湯気が出始め、蓋がカタカタと回り始めました。湯気が出る場所は1カ所だけ。それだけ密閉されていることが分かります。

ル・クルーゼとストウブは約6分30秒後に湯気が吹き出しました。シャスールは少し早めの6分前後から湯気が出始めましたが少なめ。キャスティは7分近くになってから勢いよく湯気が出始めました。

それぞれの鍋に残った水分量は、ロートで軽量カップに戻して計測。以下の通り。

結果、蓋の重量が約1.67キロもあって一番重かったバーミキュラが最も早く中の水が沸騰したことが分かりました。それは、熱伝導が良いことを表します。さらに、沸騰したのが早かったのに水分残量が一番多かったということは、蒸気の対流がスムーズで密閉性が高いので、水分が蒸発せずで多くが水滴になって鍋底に落ちているということなのでしょう。

驚いたのは、バーミキュラの蓋を取ろうとしたら、鍋本体も一緒にくっ付いてきてしまったことです。この密閉性の高さは感動的でした。(談)

<※実売価格は記事掲載時のもの。>

(文 広瀬敬代、写真 菊池くらげ)

[日経トレンディネット 2019年2月28日付の記事を再構成]

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