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男性の育休義務化したら、職場が大進化 積水ハウス

2019/4/2

飛高さん(左)の育休取得は後輩の北畑さんのキャリアアップにつながった(東京都江東区)

女性の活躍推進に向け男性の育児参加が求められるなか、積水ハウスは2018年9月に男性社員に1カ月以上の育児休業取得を義務付けた。取得した男性社員の職場では周囲に働きやすさが波及し、業務でプラス効果も。実施後、半年間を追った。

■仕事をフォローし合う風土に

「先輩の図面ってこんな風になっているんだ」。積水ハウス東京中央支店で設計業務に携わる北畑衣莉奈さん(29)は、同じ部署の飛高達也主任(40)が育休取得する際、主任の設計図の下書きを見て息をのんだ。

「ここは二重天井の工法を活用」「部材は木製にした方がいい」など注釈がびっしり。設計図への注釈は本来は不要だが、現場の施工者が工程を把握する上では、とても役立つ。先輩の工夫を学んだ。

同社が導入した1カ月以上の育休完全取得は、3歳未満の子を持つ男性社員が対象で約1400人に及ぶ。きっかけは、仲井嘉浩社長の昨年の欧州出張。スウェーデンの郊外のスマートシティを見学した際、仲井社長は公園でベビーカーを押す9割以上が男性だったことに感心した。背景に同国には父親専用の90日間の育休制度があると知り、帰国後制度化した。

人口減で多様な人材の能力発揮が求められる時代。女性の活躍を推進するには男性の育児参加を促すことも欠かせない。18年の社内イベントで、仲井社長は同制度によって「『互いにカバーしよう』という雰囲気になれば」と説き、社内コミュニケーションが活発になる期待を語った。

冒頭の飛高主任は18年11月から、当時0歳だった娘のために、1週間ずつ計4回の休業取得を決めた。同時並行で進めている10前後のプロジェクトは、ほぼすべて北畑さんが引き継いだ。初めは「どうなるのか」と、不安も多かったという北畑さん。だが、不安は「学び」で吹き飛んだ。

飛高主任の休業取得前は、先輩の下書きの図面を見る機会はなかった。それが「先輩が図面に込める工夫を初めて知った」(北畑さん)ことで、仕事に関わる人をつなぐ設計図の重要性を痛感。北畑さんはそれ以降、営業部門からの難易度の高い設計への問い合わせにも応え、自身のキャリアアップにつなげている。引き継ぎが円滑に進まなかった職場もあったが、飛高主任と北畑さんは事前に入念な打ち合わせをして乗り切った。

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