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投資のキホン 日経平均を知る

構成銘柄の配当、「日経配当指数」でトレンドつかむ 株式投資の超キホン「日経平均」を知ろう!(9)

2019/3/29

額面制度の時代、それぞれの銘柄の株価は額面50円に換算して日経平均を算出していました。こうして算出している日経平均をもとにしたのが日経配当指数ですから、計算方法も同じように「みなし額面」と「除数」を使って計算しています。日経平均の水準に合わせて把握しやすいように、各社の配当金は確定した段階でみなし額面で換算し、配当権利落ち時点の除数で割って、その値を積み上げていきます。

新日鉄住金の例で考えてみましょう。日経平均を算出するうえで、新日鉄住金株の額面は500円です。実際に計算する場合、額面50円と比べると10倍です。実際の株価は10倍高い値段になっている、ととらえ、算出上はみなし額面で換算し、株価を10分の1にして求めます。このやり方を配当指数の算出でも踏襲します。

日経配当指数は1月から12月までの暦年でみています。3月期決算の新日鉄住金は2018年で考えると、18年3月に40円、18年9月に40円の配当となっています。日経配当指数の計算上、新日鉄住金分は18年での実施分(合計80円)を10分の1にして算出します。

日経平均は秋、定期の見直しの結果、銘柄を入れ替えることがあります。そのほか構成銘柄が上場廃止になれば臨時で入れ替えます。こうしたとき、日経配当指数を算出するうえではいつの時点で入れ替えるのか、が重要なポイントになります。

例えば除外する銘柄Aについて、配当を受け取る権利がなくなる状態(配当落ち日)に入れ替えなら、日経配当指数には組み入れられません。Aの配当を得る権利が残っていないからです。代わりに採用する銘柄Bの配当金の組み入れも配当落ち日をまたいでいるかどうかで決まってきます。落ち日に日経平均の銘柄として採用していれば、そのまま指数に積み上げられます。

算出と公表を始めたのは2010年4月9日で、ちょうど10年目を迎えます。データは1998年まで遡って算出しています。リーマン・ショックの影響で企業が配当をいったん抑制した後、日経配当指数は上昇し続け、2017年は373円02銭で5年連続の過去最高でした。18年の最終値は19年4月1日に決まります。19年の数値は1月の第2営業日から算出が始まっていますが、日経平均の構成銘柄で1月以降、配当を確定した例がまだないためゼロのままです。

配当指数の最終値を予想して売買する金融商品があります。「日経平均・配当指数先物」で、投資家が各社の配当は増えるとみれば数値が上昇し、減ると考えれば下落します。多くは機関投資家が利用しています。

日経配当指数には最近、新しい仲間ができました。19年3月から算出と公表を始めた「日経平均・予想配当指数」です。予想、が入っているのが特徴ですね。

これまで説明してきた日経配当指数は「配当金が確定した段階」のたびに積み上げて算出してきました。日経予想配当指数の算出手順は同じで、反映のタイミングが前倒しとなり、「配当落ち日段階」となります。予想の名前の通り、日経予想を配当落ち日に組み込んで計算し、早い段階で予想ベースの日経配当指数を知りたい、というニーズにこたえることを目的にしています。

配当落ち日時点の予想と比べて、実際に確定した配当額が増えたり減ったりしたら、日経予想配当指数は確定と予想の差を修正します。最終的に、日経予想配当指数と日経配当指数は一致します。

日経配当指数、日経予想配当指数とも、最新の数値はウェブサイト「日経平均プロフィル」からたどることができます。トップ画面の「指数一覧」から、日経平均・関連指数のうち配当指数をみると最新の数値や算出方法など詳細を確認できます。

(インデックス事業室 遠藤繁)

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