米19年利上げ見送り 景気と株価を読む(平山賢一)東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長

「今後、経済がさらに減速するのか、それとも再加速するのか。プロの投資家のみならず、個人投資家にとっても最大の関心事の一つといえる」

米連邦準備理事会(FRB)は、先ごろの米連邦公開市場委員会(FOMC)で、2019年中の利上げを見送り、9月末で資産縮小も停止する方針を示しました。

18年末以降、世界経済の減速観測が台頭してきたのが背景です。FRBの方針を受け、直後は米株価が上昇するなど市場はおおむね歓迎の姿勢でした。しかしながら、その後、世界経済の減速感が強まると米株価は急落しました。

今後、経済がさらに減速するのか、それとも再加速するのか。プロの投資家のみならず、個人投資家にとっても最大の関心事の一つといえるでしょう。

グローバル金融危機から10年余、経済見通す

以下では、グローバル金融危機から10年余が経過し、経済がどのような方向性をたどるのかをイメージするために、1960年代以降の世界の経済成長について振り返ります。

長期的な経済成長率を見るときのキーワードは、人口増加率、名目経済成長率、実質経済成長率です。エコノミストや専門家が経済成長率について語る場合、インフレ率(デフレーター)の影響を除いた実質経済成長率(経済規模は一般に国内総生産=GDP=で計測。GDPはその国の中でモノやサービスの生産・提供を通じて新たにどれだけの付加価値が生み出されたのかを表す数値)を指します。

私たちは、値上げや値下げも反映した価格でモノやサービスを購入したり、提供したりして経済活動を営んでいるため、インフレ率の影響を除かない名目経済成長率の方が実感が湧くのではないでしょうか。名目経済成長率が高ければ、実質経済成長率がそれほど高くなくとも大いに成長していると感じてしまうわけです。

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