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服には「賞味期限」があるという現実を受け入れて

―― クローゼットには、服がぎっしり入っている、でも「着る服がない」と毎日悩んでしまう。まず、多くの人が悩んでいるのが、これではないでしょうか。

時短になり、自分に自信が持てるワードローブの作り方とは?

輪湖 クローゼットのコンサルティングに行っても、やはり、服をたくさん持ち過ぎている方は多いですね。

―― 「捨て時」を見極めるのは難しく感じますが、どう考えればいいのでしょう。例えば、ある程度長く生きていると、流行が一周してくるのを目の当たりにします。今着ていなくても「またいつか流行するかもしれない」「またいつか着るかもしれない」と思ってしまいます。

輪湖 まずお伝えしたいのは、服には「賞味期限がある」ということ。「一生もの」の服はないと考えてもらったほうがいいと思います。また、服はヒップに敷かれたり皮脂がついたりして、着用すれば必ず傷みます。くたびれた5万円のセーターを着るより、シャキッと新しい5千円のセーターを着たほうが、ずっとすてきに見えますよ。

―― でも、「あれ、これ持ってるかも?」と思うような懐かしい服がはやることがありませんか。

輪湖 似ているように見えても、全く同じということはあり得ないです。例えば、2018年は、ちょっと懐かしく感じるようなジャケットがはやりましたが、やっぱり昔とは微妙に変えてあります。というのも、アパレル企業だって、みんなが持っている、全く同じものを売っても売れないことは分かっていますから、必死で作り変えています。似ているように見えても、着てみると「あれ、なんかちょっと違うかも」と思うと思いますよ。ユニクロの定番商品だって毎年、少しずつ形は変わっていますからね。

アパレル業界の現場を見たからこそ、言えること

輪湖 アパレル企業は、とにかくあの手この手で、消費者のクローゼットにないものを考え出して売っているわけです。自分自身もアパレル企業に勤めていたとき、どうやったらお客様のクローゼットに自分の会社の服を入れてもらうか、必死に考えていました。買ってもらうために知恵を絞って店づくりやイベントなどを行い、いったんクローゼットに押し込んでもらえればそれでOK。「ありがとうございました!」という感じです。

正直言って、当時は「クローゼットに押し込まれた後」のことは何も考えていませんでした。今、クローゼットのコンサルティングをしているのは、「その後」に関心が出たからでもあります。消費者とアパレル企業のちょうど中間的な視点を持つことができる立場にいるので、皆様のお役に立てることがあるのではないかと思いました。アパレル業界の現場を見たからこそ、言えることはあります。

―― いつから独立されたのですか。

輪湖 子どもが小学校に入学するタイミングで退社しました。実はその後16年間、ウエディングのブーケやテーブルフラワーのアレンジメント、展示会の花の生け込みなどを請け負う装花業をフリーランスでしていました。2016年からファッションブログを始めたところ、おかげさまで色々お声掛けいただくようになり、現在は、ライフワークともいえる、クローゼットのコンサルティング業務のほかに、クローゼットに眠っているスカーフなどをリメイクする自分のブランド「スタイル04(スタイルレシピ)」などファッションに関わる様々なビジネスを手掛けています。

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ちょっとした理由で、服は着なくなる