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医療費、まず公的制度でカバー 民間保険は焦らずに 新社会人 お金の常識(下)

2019/3/24

写真はイメージ=PIXTA

筧家のダイニングテーブルでは、ファイナンシャルプランナー(FP)の幸子が新社会人向けセミナーの資料づくりをしています。となりで見ていた良男が「お金も大事だけど、やっぱり健康が第一だな」とつぶやいたところに、恵が帰ってきました。

筧(かけい)家の家族構成
筧幸子(48)良男の妻。ファイナンシャルプランナーの資格を持つ。
筧良男(52)機械メーカー勤務。家計や資産運用は基本的に妻任せ。
筧恵(25)娘。旅行会社に勤める社会人3年目。
筧満(15)息子。投資を勉強しながらジュニアNISAで運用中。

筧恵 頑張りすぎて病気になったら元も子もないし、せっかくためたお金を医療費で取り崩すなんてしたくないわ。

筧良男 現役世代の医療費の窓口負担は3割だけど、がん治療薬には何百万円もするものがあるらしいな。新社会人の給与じゃとても足りないぞ。

筧幸子 そういう誤解をしている人が少なくないから、新社会人には「高額療養費」の制度をしっかり説明しないと。たしかに70歳未満の現役世代の窓口負担は3割だけど、何百万円の3割なんて、家計に余裕がなければなかなか払えないわ。だから家計の医療費負担が重くなりすぎないよう、1カ月の自己負担に上限があるの。医療費が月100万円かかった場合の試算表を作ったので見て。

■月100万円の医療費がかかったら(現役世代の場合)

(注)現役世代の場合
(注)現役世代の場合

 自己負担の上限は年収に応じて決まっているのね。私の年収だと8万7430円か。医療費の3割の30万円に比べるとずっと少ないわ。

幸子 年収が約370万円以上の人の自己負担の上限は医療費が大きくなると、わずかずつ上がる計算式になっているの。仮に医療費が月1千万円かかったら、恵の年収だと自己負担は月17万7430円ね。

 え~! それはきついな。病気が1カ月で回復するとは限らないのに。

幸子 だから過去12カ月以内に3回以上、この上限まで自己負担した場合は4回目から上限を下げる「多数回該当」という仕組みがあるの。多数回該当の自己負担の上限は医療費の大きさにかかわらず一律で、住民税を払っている年収約770万円までの人は4万4400円。このほか、高額療養費制度には、一定の条件の下で家族の医療費を合計できる「世帯合算」という仕組みもあるわ。国が指定する難病なら、さらに医療費助成があるの。

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