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地域おこし協力隊10年 派遣数5千人、外国人隊員も

2019/3/26

2月に開かれた地域おこし協力隊全国サミット(東京・渋谷)

仕事より生活の質を大切にするため地方暮らしに興味を持つ若者が増えています。そんな人たちを人口減少が進む地方の市町村に助っ人として派遣してきた総務省の「地域おこし協力隊」が創設10年を迎え、派遣数を増やしています。最近は外国出身の若者も増え、地域の伝統工芸やグローバル化を支える役割を担い始めました。

地域おこし協力隊は3年間、国が1人あたり年間400万円を出して地域で活動する制度です。スタートした2009年度の派遣は31自治体に89人でしたが、18年度は約1000自治体、5000人規模に広がっています。派遣期間が終わった後、起業したり就職したりして引き続きその地域に住む人は約6割。政府は地方への人の流れをつくる一定の効果があるとして24年度に8000人に増やす目標を掲げています。

桜の美しい奥吉野の奈良県川上村には18年度、11人の地域おこし協力隊員がいます。米国出身のエリック・マタレーゼさんは40人ほどの集落に住み、ミニコミ紙を発行。雑誌「ソトコト」に定期コラムを持つなど執筆活動を通じて日本の農村の豊かな暮らしを国内外に紹介しています。木工作家の平井健太さんは吉野杉を使った家具のブランドをつくり、伝統産業の吉野林業の一翼を担っています。

2人は任期が終わる4月以降も引き続き川上村に住むことにしました。エリックさんは4月から奈良県ビジターズビューローのスタッフとして吉野の魅力を世界に発信する仕事も始めます。村の協力隊員にはホテルで訪日客に応対しているモンゴル人女性もおり、人口1400人の村のグローバル化を外国人の協力隊員が支えています。

8000人に増やすには裾野を広げる必要もあります。2月に開いた地域おこし協力隊全国サミットでは、青年海外協力隊から地域おこし協力隊に転じ、千葉県御宿町で移住相談や国際交流に携わる三次恵美子さんが、2つの協力隊について「現地に溶け込み、地域の発展に寄与するという根本の目的は同じ」と説明していました。途上国での経験を地方で生かす人も増えています。

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