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アジア債券、相場上昇で含み益も 政治リスクは限定的 世界のどこに投資する(25)アジア

2019/3/27

コー氏は「インドのモディ政権は安定している」とみる(ムンバイのビル群)

アジアの債券市場に再び投資家の関心が集まっている。2018年は米利上げで米国債券が買われ、アジア債券は売られる傾向だった。しかし、19年に入り、米連邦準備理事会(FRB)の一段の利上げに慎重な見方が出て、アジア債券が再び買われている。アジアの債券市場は約13兆ドル(1400兆円)と日本(10兆ドル強)を上回っている一方、日本の個人の投信残高は数千億円規模だ。個人投資家は何に留意してアジア債券の投資を検討すればよいのか。3月中旬に来日した日興アセットマネジメントのアジア債券運用ヘッド、リアン・チュン・コー氏に話を聞いた。

コー氏は「19年の後半にかけて米利上げのペースが緩めば、アジア各国は利下げを実施する可能性が高く、債券価格の値上がり益の獲得も期待できる」と分析する

■「アジアの債券市場に落ち着き」

――米利上げでアジアの債券市場には慎重な声もあった。最近はどうか。

「18年は米利上げに加え、米中貿易紛争が勃発して中国企業の信用が逼迫し、一部の中国企業の社債でデフォルト(債務不履行)懸念が高まった。しかし、19年に入りFRBが利上げ政策の転換を示唆。欧州中央銀行(ECB)も(利上げを急がない)『ハト派的』な金融政策の姿勢に転換し、中国もデレバレッジ(債務圧縮)の方針を転換している。債券市場は落ち着きを取り戻し、アジア企業は社債の発行がしやすくなっている。19年は運用面でポジティブ(前向き)だ」

――米中貿易紛争の行方は債券市場にどう影響を与えるか。

「米中貿易交渉は合意するというのが基本線。対中関税の引き上げが延期となれば、中国を含むアジア債券全体の懸念も和らぎそうだ。トランプ米大統領の気まぐれな発言は確かにリスクだが、彼はビジネスマンでもある。米中間で合意を結ぶのが重要と考えているだろう。中国の知的財産保護への意識改革、国有企業の開放も一定の進展が見込める」

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