心身ともに健康でいることが何より大事

正解は、(2)ウソです。

「アルコールが薄毛の原因」などと言われることがありますが、実際にはどうなのでしょうか。

男性の薄毛治療の専門家で、『病はケから』(幻冬舎)などの著書も手がけているメンズヘルスクリニック東京院長の小林一広さんは、「現時点での研究報告などから考えても、お酒が薄毛の直接の原因になることはないと考えていいでしょう」と話します。

「お酒の飲み過ぎで薄毛になるとしたら、アルコール依存症の方はみんな薄毛ということになりますが、実際はそうではありません。飲酒を過度に気にする必要はありません」(小林さん)

小林さんは、「つまるところ『心身ともに健康でいること』が髪の健康につながる」と話します。「お酒を我慢することが、その人のストレスになるくらいなら、飲んだほうがずっといいと言えます」(小林さん)

「ですが、度を越えて飲んでしまうのは逆効果です。過度な飲酒は、髪の毛はもちろん、体のさまざまなところに悪影響を及ぼします。というと、どのくらいまで飲んでいいかが気になると思いますが、適量といわれる純アルコール量に換算して20g程度を目安にするといいでしょう。日本酒なら1合、ワインならグラス2杯程度です」と小林さんは話します。

「男性型脱毛症」(AGA)は遺伝の影響が非常に大きい

小林さんによると、遺伝的要素が強い「男性型脱毛症」(AGA)のメカニズムについては、医学的に確認されているそうです。「AGAとは男性特有の脱毛症で、薄毛・脱毛に悩む男性の約8割が該当するといわれています。AGAの罹患率は、20代で10%、30代で20%、40代で30%、50代以降で40数%と、加齢とともに高くなっていきます。このAGAは、遺伝的要素が非常に大きいといわれています」(小林さん)

しかし、すべてが遺伝とは言い切れない面もあるのだと小林さんは話します。「実際、遺伝的条件が同じ一卵性双生児でも、異なる生活環境下で過ごすうちに、薄毛の進行度合いに違いが見られることがあります」(小林さん)

つまり、遺伝的要素が大きいものの、生活習慣にも配慮する必要があるわけです。では、どんな生活習慣がよくないのでしょうか。

メンズヘルスクリニック東京の小山太郎医師らは、1873人の日本人男性を対象に、家族歴、喫煙の有無、飲酒の有無、血圧、肥満度、および血液検査の各種データなどとAGAの関係を解析しています。

「その結果、現時点で唯一AGAとの関連性が確認できたのがBMI(Body Mass Index)、つまり肥満度です。BMIの数値が25以上の人はAGAになる率が高くなることが確認できました。つまり、肥満の人は薄毛になりやすい傾向があったわけです」(小林さん)。肥満の人は食事・運動などの生活習慣を改め、やせることから始める必要がありそうです。

(日経Gooday編集部)

[日経Gooday2019年3月11日付記事を再構成]

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