老後資産形成を自らデザインする時代 DCは強い味方企業・個人年金をマネーハック(4)

今では規約数ベースで40%弱がこれを採用していますが、これを用いると会社が負担する掛け金と拠出限度額の間の差分についての一定のルールに基づき自らの資金を拠出できます。

iDeCoの利点である所得税・住民税の負担軽減効果はマッチング拠出でも生まれます。iDeCoに加入できない場合もマッチング拠出を活用すれば同等のメリットが生じるわけです。

そして、この制度の特徴は「会社掛け金」と「社員の掛け金」は一つの口座に一体的に管理・運用されるということです。企業と個人に分別管理がされないことに当初違和感を示す向きもありましたが、むしろ「老後資産形成のアカウントは一つ」という新しい時代のアプローチとして受け入れられていくことになりました。

企業年金と個人年金はDCにおいてはある意味、一体であり既にシームレスなものになっているわけです。

iDeCoにより誰でも老後に備えることができる

もう一つ大きな出来事として挙げられるのは、16年の法律改正です。これは公務員や企業年金のある会社員、専業主婦など個人型DCにできなかった人たちを規制緩和により加入できるようにする改正でした。

個人型DCはiDeCoという愛称も付けられ、iDeCoは広く国民が老後資産形成を行う「器」となりました。同時期にスタートした少額投資非課税制度(NISA、14年1月~)および積み立て型のNISA(つみたてNISA、18年1月~)と相まって、税制優遇を生かした資産形成の枠組みが整ったことになります。iDeCoは昨年夏に100万口座を突破しています。

企業年金はどうしても経営体力を有する企業の社員しかカバーされません。厚生年金保険料の支払いにも苦労しているような中小零細企業には実現困難です。

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