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就職するなら業界1位 勝ち癖ある組織で学ぶ

メルカリ取締役社長兼最高執行責任者(COO) 小泉文明氏

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NIKKEI STYLE

成長企業の代表格として学生から人気も高いフリーマーケット(フリマ)アプリのメルカリ。急拡大する組織を支える取締役社長兼最高執行責任者(COO)の小泉文明氏は、学生時代から組織をまとめる経験、ネットビジネスの経験があったという。その原体験に迫る。

20歳の私ミクシィの経営ができたのは、大学時代にサークル代表の経験があったから

今の自分に大きく影響しているのが2つあって、まず組織運営という意味では、250人ぐらいの大規模なテニスサークルの代表を務めた経験も大きいです。サークルは部活ではないので、来なくてもいいわけです。そこでどうやって皆に来てもらって、楽しんでもらうかということを考えていました。

大和証券時代に新規株式公開(IPO)を担当したミクシィの取締役になったのは27歳のときですが、なぜその年で経営ができたかというと、実はサークル代表の経験が生きています。

先輩の代でサークルへの参加率が低くなった時期があって、僕の代で色々と工夫して変えました。それまで上手な人じゃないと練習に参加しにくいような雰囲気だったのですが、それを誰でも来られるようにして、あと飲み会だけ来る人でもOKというオープンな雰囲気をつくっていきました。一方で上手な人には皆とは違う非公式な練習の場も用意しました。

いかに楽しいサークルをつくっていくかということを考えていましたね。同級生にもちゃんと役割分担をして、こういう性格の人にはこう言った方が動いてくれるんだなということとかを学びました。

2つ目がパソコンにのめり込んだこと。僕は小学校までは成績もトップクラスだったのですが、駿台甲府という進学校に入った途端に成績が80人中60位とかになってしまったんです。普通に勉強しても全然勝負にならない。そうすると勉強の目的がよくわからなくなったんですよね。

その頃、学校にあった米アップルのパソコン「Mac(マック)」に触れ、簡単なゲームやクイズを作っていました。勉強がうまくいかず、なんでこの階段を上らないといけないんだろうとモヤモヤしていたときに、自分が表現できるというか、自由度の高いインターネットの世界にどんどんひかれていきました。後にミクシィやメルカリの経営に携わることになったのも、インターネットが好きということが根底にあります。

大学生のときにはファッション好きも合わさって、裏原宿系の服などをネット掲示板を通じて売買していました。高く売るために、自分のブランディングとして、本当にファッションが好きな人だと思われるように情報量も多くしたり、返信も早くしたり工夫しました。

こうした経験が面白かったので、就職活動のときには「事業をやりたい」と言っていました。事業って何だろう?と考えたときに、お金を稼ぐことはどんな事業でも必要なことだと思ったので、お金の勉強をしようと思って投資銀行を受けました。

面接で、ある外資系金融の偉い人に「君は新聞の1面を飾る仕事がしたいか?」と聞かれたとき、僕が「したいです」と答えたら、その人は「それなら君はうちに来ない方がいい」と言われたことがありました。

なぜかというと、投資銀行というのはM&A(合併・買収)にしても、新規株式公開(IPO)にしても、その裏側に入り、あくまでお客様の成功をサポートするのが仕事。「君は事業をやりたいと言っているから来ない方がいい」という言葉が強く記憶に残っていて、結局その後、大和証券に入社しましたが、たぶん長続きしないだろうなとは心の中で思っていましたね。

20歳に戻れるなら業界1位の会社で成功体験をモチベーションに

就活は今ならネット業界に入るのも面白いでしょうが、業界で特にここがいいっていうのはないですね。でもとにかく業界1位の会社がいいと思います。若い頃に勝ち癖のある組織にいた方がいい。勝ちパターンを若いうちに経験しないと、どうやったらビジネスを獲得できるのか、なかなかわからないです。

1位の会社は、やはり勝つために最後まで粘ったりして、前向きに仕事が進んでいく。一方で負け癖のある会社は、案件が少ないから若い人にチャンスが回ってこないとか、本人はやる気があっても先輩がそういうマインドで教えてくれなかったりします。

失敗とかつらいことも良い経験になりますが、若い頃は基本的に成功体験がモチベーションになっていくと思うんですよね。成功体験を積んで勘違いしてほしい。

僕は完全に勘違いしていました(笑)。そうすると、リスクのとり方が変わってくるんですよ。失敗ばかりしていたり、2位の会社で案件に勝てなかったりすると、新しい提案を出してもどうせ無理かなと思って提案しなくなってしまう。だから若いうちから自分の能力をぐいぐい引っ張ってもらうのが大事だと思うんです。

勝ち癖のある組織にはだいたいエース社員がいますから、その人から仕事を教えてもらうのが一番いい。学生から社会人になってすぐに結果は出ませんから、最初の仕事の基本は先輩から技を盗むことです。

僕が社会人1年目のときは「議事録魔」でした。先輩が言っている一言一言を忠実にメモして。「これはニュアンスがちょっと違う」とか、先輩から赤入れもしてもらったので、それが自分にとって良い"筋トレ"になり、鍛えられました。

20歳のあなたへ稼ぐ経験で自分の「値段」を考えてみよう

僕がよく学生に話すのが、どんなに小さくてもいいから組織のトップに立つというのをやった方がいいということです。マネジメントの経験は、社会人になって何年目でできるか考えたときに、どんなベンチャーでもやっぱり数年たたないと難しいですよね。大企業は一層難しい。でも人の上に立つことは、経験が物を言う面が結構あるんです。

リーダーというより、ビジネスマンになろうという人は、稼ぐ経験が大事かなと思います。最近起業する人は、学生時代にヤフオクとかで稼いだ人が多い。やはり安く仕入れて高く売るということは、商売の基本中の基本の行動なのです。

これからフリーランスが増え、働き方改革でサラリーマンの副業も普及し、終身雇用ではなくなるという時代だからこそ、アルバイトではない形で、自分で裁量を持って稼ぐことは必要だと思うんです。しかし日本人の副業で僕が一番問題だと思っているのは、自分の値決めをできない人が多すぎる。

結局あなたはいくらですか?と聞いて、「私はこの値段です」と言える日本人は少ない。前職はこうだったとか、大学生のアルバイトなら1000円とかではなくて、あなたの本来的な価値は何ですか?という問いに対して、たぶん答えを持ち続けることが必要になってくる。そのためには自分で稼いだ経験がないと、自分の「値踏み」ができないですよね。

小泉文明(こいずみ・ふみあき)
2003年早大商学部卒。大和証券SMBC(現大和証券)に入社し、新規株式公開(IPO)などを担当。06年ミクシィ入社、08年同社取締役。13年メルカリ入社、17年に現職。山梨県出身。

(安田亜紀代)

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