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選択肢増えた電気・ガスのセット契約 安いのはどこ?

日経トレンディ

2019/3/29

写真はイメージ=PIXTA
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都市ガスの小売り自由化から間もなく2年。早い段階から名乗りを上げながらも、なかなか参入に踏み切らなかったJXTGエネルギー(ENEOS)が、ようやく重い腰を上げた。2019年2月から東京ガス管内の「東京地区」で「ENEOS都市ガス」の販売を始めたのだ。

日本瓦斯(ニチガス)、東京電力エナジーパートナー(以下、東電EP)に続く“大物”の登場で、得なサービスはどう変わったのか。18年後半から続々と参入している中小の事業者も含め、電気とガスをセット契約した際のコストを比較してみた。

まず、注目のENEOS。都市ガス標準プランは基本料金、従量料金ともに、東京ガスの一般料金よりも、4%安く設定。月30立方メートル使用した場合、従来プランよりも200円(税込み)ほど安く、最も得になった。ENEOSカードで支払うとさらに100円(同)引きになる他、ANAカードやエポスカードなど提携カードを利用すればマイルやポイントが多く付与される。その他のカードや口座振替の場合でも、税別200円につき1ポイントのTポイントが付与されるので得だ。

ただ、電気料金(40アンペア契約、月250kWh使用で試算)とセットにした場合、HTBエナジーが最安となり、イーレックスも僅差ながらENEOSよりも安くなった。

HTBエナジーは、電気料金が東電EPの従量電灯Bの5%引きで、ガス料金は東京ガスの一般料金の3%引き。ガス料金ではENEOSに及ばないが、電気料金は安い。加えて電気とガスのセット割引で、月100円(税込み)安くなる。イーレックスも同額のセット割引があるが、ENEOSには割引がない。

とはいえ、ENEOSとの価格差は多くて月100円程度。前述した特定のカード利用での割引やポイント付与特典、Tポイントの付与などで十分逆転が可能だ。

電気やガスの使用量が多い世帯なら、ニチガスも選択肢に入る。同社は18年11月に電力小売りに本格参入。セット割引額は月300円(同)と大きめだ。同社は、電気、ガスともに基本料金は高めだが、従量料金が安いのが特徴。使うほど割安感が出る料金体系になっている。ガス料金は、月50立方メートル以上でENEOSを下回る。

■まとめ:最安水準のENEOS、大家族ならニチガスも

セット割引はないものの、ガス料金の安さが光るのがENEOS。電気料金は2年契約にしないとやや割高なので、ガスだけENEOSを使うのも手だ。ファミリー世帯なら、使用量が多いほど割安になるニチガスも検討したい。

試算方法
東京ガスと東京電力ホールディングスが公開している1軒当たりの平均使用量を各社の料金プランに当てはめて試算。すべて東京地区の税込みの月額料金で、1円未満は切り捨て。燃料費調整単価は加味せず、再生可能エネルギー発電促進賦課金も除いた。電気とガスのセット料金にはセット割引を反映させた。ポイント還元がある場合は別途表記している。キャンペーンも除いた

(日経トレンディ 佐藤嘉彦)

[日経トレンディ2019年4月号の記事を再構成]

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