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食の達人コラム

日本人ならぜひ極めたい とろっとろの軟らかプリン 土屋敦の男の料理道(6)

2019/4/6

卵液を混ぜたら、よりなめらかにするために、何度かこすのがポイント

ここまでをまとめると、材料は卵(全卵)、牛乳、生クリーム、砂糖、ということになる。実は、ほかの材料でよりなめらかにおいしくできないかも試してみたのだが(ヨーグルト、クリームチーズ、豆乳、ココナツミルクなど)、味に違和感があって、特になめらかさに貢献しない(ヨーグルト)、舌触りがいまいち(クリームチーズ、ココナツミルク)、コクが足りず、味もいまいち(豆乳)、など。やはり基本のシンプルな材料がよさそうだ。

牛乳と生クリームの比率は、4対1とした。コクがあるのが好きな人はもっと生クリームを入れてもいいだろう。よりとろとろになるはずだ。

また卵と「牛乳+生クリーム」の比率だが、なんとかぎりぎり固まる程度の比率にしたい。そこで卵に対する「牛乳+生クリーム」を増やしながら何度も試してみると、卵が全体の20~25パーセントほどなら固まるようだ。

砂糖の量については、まず味の面から考えてみると、やはり「卵+牛乳+生クリーム」の1割程度がほどよく感じる。試してみると砂糖ゼロより2割ほどの砂糖を入れたほうが明らかに軟らかくなるのだが、甘すぎる。そこで砂糖は1割ほどにしたい。

それらをふまえて、ここでは、卵1個(60グラム)に対して、切りのよい数字になることも考慮に入れ、牛乳200グラム、生クリーム50グラム、砂糖30グラムとした。

まず卵をほぐし、砂糖をよく混ぜ合わせる。砂糖がよく溶けるよう、お風呂ぐらいの熱さに温めた牛乳と生クリームを加えて、よく混ぜる。本格的に作るなら、温めるときにバニラビーンズをさやごと入れるが、バニラ・エキストラクトを少々を使ってもいいだろう。

さて、卵液を混ぜたら、よりなめらかにするために、何度かこしたい。ザルでもよいが、目の細かいこし器を使うとよりよいだろう。

そして容器に入れて加熱するわけだが、じっくりと全体が温まるように加熱したほうがなめらかになる。強火だと卵液内の空気の逃げ場がなくなり穴が開いてスが入った状態になるし、周りだけが硬く、中は液体のまま、という事態になりかねない。また、プリンの容器も、金属よりじっくりと熱が伝わる陶器や厚手のガラスのほうがいい。プリンは蒸し器、オーブン、電子レンジなどで作るが、まんべんなくじっくり火を入れるなら、湯煎して温度があまり上がらないようにしながら、オーブンで加熱するのがベストだろう。

とろりと固まったら取り出して氷水で冷まし、冷蔵庫で冷やして完成

卵は80度程度で凝固するのでそんなに高い温度は必要ない。140度程度に予熱したオーブン、50℃度の湯で湯煎し、じっくりと固まるまで加熱する。加熱時間は当たり前だが容器の大きさによって左右される。我が家のオーブンで、陶器のバットで湯煎し、プリン液を厚手のガラス容器に入れた場合、70分ほどでほどよい軟らかさに固まった。

蒸し器で蒸すなら、蒸気が出てからは弱火にし、途中で火を止めて余熱で仕上げる。電子レンジで作るなら、最低のワット数で少しずつ加熱し、熱がまんべんなく入るよう場所も何度も変えつつ、固めていくのがよいだろう。

とろりと固まったら、取り出して氷水で冷まし、さらに冷蔵庫で冷やして完成だ。

さて、これはあくまでも私が試行錯誤して決めた分量と作り方である。我が家のオーブンのクセなどにも依存しているはずだ。これをベースにそれぞれの分量を増減したり、加熱方法を変えるなどして、好みの滑らかさやおいしさを探ってみてはいかがだろうか。

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