
2025年万博開催地となった大阪。その商都大阪の中心、堂島川と土佐堀川という2つの川に挟まれた中州が中之島だ。高層ビルが建ち、高速道路が川の上を交差する現代的な都市景観の一方で、国指定重要文化財である赤レンガの大阪市中央公会堂や石造りの大阪府立中之島図書館など歴史的な建造物も立つ。商業的でもあり文化的でもある、そして歴史的でもあり最先端でもある。今、注目の中之島の横顔を紹介する。
安藤忠雄氏が手掛ける「こども本の森 中之島」

万博開催地に決まり活気づく大阪だが、19年6月28、29日には日本初の20カ国・地域(G20)サミットをインテックス大阪(大阪市住之江区)を会場として開催。各国首脳や国際機関のトップ、政府関係者や海外プレスなどスタッフも入れると約3万人が参加するという。
そして、20年3月中之島に開館予定なのが安藤忠雄氏設計の「こども本の森 中之島」だ。かつて大阪市中央公会堂の保存計画にあたり、外観を保存して内部に「アーバン・エッグ」という卵型のホールを提案したこともある安藤氏。この水都のシンボルである中之島にはなみなみならぬ思い入れがあるのだろう。

「こども本の森 中之島」は、次代を支える子どもたちが自由に利用できて本や芸術文化に触れることができる文化施設。名誉館長には、山中伸弥教授の名前が挙がる。中之島公園内に安藤氏自らが施設を整備し、大阪市に寄付するとともに、運営費用は広く寄付を募っている。
どんな施設になるのか、世界の安藤氏が大阪のため、未来を担う子どものために造る施設には興味津々だ。