20歳の国民年金未納にご用心 学生は納付猶予も可能大学生のためのマネー講座(5)

ファイナンシャル・プランナー 竹下さくら

ファイナンシャル・プランナー 竹下さくら
2019/4/3

一番人気は「学生納付特例制度」

(注)厚生労働省資料からU22編集部が作成。その他は申請免除など。福島県の避難指示区域を除く

大学生全体の傾向を見ると、66%の人が「学生納付特例制度」を利用しています(図表2)。手続きの詳細は、国民年金加入の案内同封されている説明をていねいに読みましょう。封書の中の書類(「国民年金被保険者関係届書」と「国民健康保険料学生納付特例申請書」)に記入・なつ印してください。作成した書類は原則として前述の2週間以内に市区町村役場の窓口に出向いて提出するか、郵送による提出が必要です。

なお「学生納付特例制度」では年金保険料の納付自体は免除されていません。猶予期間の未払い分は10年以内に後納することが、制度利用の前提です。たとえば大学生の2年間について「学生納付特例」を利用したものの、卒業後に追納しなかった場合……。老後に毎年受け取る年金額は、生涯にわたり約4万円分だけ少なくなります。

「生涯収支」で試算すると学生時代に納付開始するのが正解

前述の例で約4万円という数字がどこから出てきたのかを知るには「老齢年金」について支払う保険料と受け取る年金の関係を理解する必要があります。ざっくりいえば、保険料を1年間(20万円)納めると老後の年金額が約2万円増えるイメージです。

20~60歳までの40年間にわたり保険料を納めることで約80万円(満額)を一生涯受け取れるしくみになっています。つまり保険料を1年間納めると「老齢年金」が約2万円(約80万円÷40年間)増えるのです。逆にいえば、学生時代に2年分の保険料を支払わないと、一生もらい続けられる「老齢年金」が約4万円減ってしまいます。

もちろん学生にとって保険料負担は重いといえます。2019年度の国民年金保険料(以下「保険料」)は月額1万6410円。1年間で約20万円、2年間なら約40万円にもなってしまいます。

それでも「生涯収支」の視点からは20歳で納付をはじめるメリットがあります。国民年金保険料について、「障害年金」「遺族年金」の保障に割かれる部分は無視して「老齢年金」についてだけで損益分岐点を割り出してみました。学生の間に2年間ちゃんと保険料を納めておけば、トータルの払い込み金額は約40万円になります。これとほぼ同額を受けとるには、年間約4万円ですから10年間で「トントン」になるのです。

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