真っ黒さが映える 食用炭使ったチャコールフード2店
食用の炭を使った真っ黒な食べもの「チャコールフード」が昨年後半から目立つようになった。もともとは米国で、炭が健康に良さそうと注目したニューヨーカーの間で人気になった。そのブームが日本にも上陸し始めたのだ。黒は食欲をそそる色ではないといわれるが、チャコールフードの真っ黒な見た目が交流サイト(SNS)などで逆に「映える」と評判になっている。無味無臭で料理の味に影響がないのもポイントだ。カフェなどで気軽に試せるチャコールフードを紹介しよう。
美しいラテアートに目がくぎ付けになるのが、「チャコールラテ」(800円、税込み)だ。東京・表参道のカフェ「LATTEST OMOTESANDO Espresso Bar(ラテスト表参道・エスプレッソバー)」で提供している。同店は「女性バリスタを世に送り出す」とのコンセプトで2012年にオープン。白を基調としたスタイリッシュな店内で、女性バリスタがコーヒーをいれてくれる。
「チャコールラテ」は国産のチャコールパウダー(竹炭を細かいパウダー状にしたもの)を抽出したエスプレッソに溶かしているそうだ。注文してみるとラテアートの美しさと黒白のシックな色合いに、思わず「おお!」と声が出る。
インパクトのある見た目に反して、味わいは通常のラテと同じで、ほっと落ち着くおいしさだ。なめらかなミルクに、香ばしくコクがあるエスプレッソがよくマッチし、深みのある味わいだ。強いていえば、若干の違いが感じられるのは食感だ。パウダーが入っていることで、ごく微小な粒のようなものが感じられる。といっても不快に感じる類のざらつきではなく、味わいのアクセントとして楽しめる程度のものだ。
同店にはこれからの季節にぴったりなアイスのチャコールラテ(800円、税込み)もある。
チャコールラテは17年11月から提供している。同店の宗広裕美さんによれば、「海外ではやっていたものの、日本ではあまり見かけず、ユニークでいいなと思い提供を始めました」とのこと。
チャコールラテは当初1カ月限定の予定だったが、「チャコールとミルクのコントラストでラテアートも映え、とても人気が出たので定番メニューに仲間入りしました。幅広い年齢層の方に頼んでいただいています」と宗広さん。
最近はカロリーを抑えるなどして「ギルトフリー(罪悪感がなく)」食べられるようにしたスイーツが人気だ。「黒胡麻(ゴマ)と竹炭を使った『黒』の米粉100%シフォン」(550円、税込み)もそのひとつ。東京・六本木のカフェ「ukafe(ウカフェ)」で14年から提供しているチャコールフードだ。
生地に黒ゴマと竹炭を使っている真っ黒なケーキで、添えられたホイップクリームとモノトーンの色合いがおしゃれな印象だ。小麦粉ではなく米粉を使い、グルテンフリー(小麦粉不使用)としている。
食べてみると、ずっしり重そうな見た目に反して、しっとりしつつもシフォンケーキらしい軽い口当たり。黒ゴマの風味がとても香ばしく、ほどよい甘さが後を引く。
「お子様など幅広い方にご注文いただけるメニューです。やはり見た目のインパクトがあり、『本当に黒いんだ』という声をよく耳にします」と同店を運営するuka広報の増子あゆみさん。インパクトのあるビジュアルと珍しさなどから決めたそうだ。
同カフェはトータルビューティーサロン「uka(ウカ)」に併設されている。「食べることを大切に内側からもきれいになってほしい」との思いから、気軽に毎日立ち寄れて身体が喜ぶメニューを提供しているそうで、料理やスイーツにはグルテンフリーやベジタリアンに対応したものも多い。果物や野菜を丸ごとすりつぶして作る「ビューティージュース」などドリンクも充実しているので、チャコールケーキと合わせて楽しもう。
真っ黒な見た目に気分もあがるチャコールフード。意外と重さを感じずに味わえるので、この春思い切って試してみてはいかがだろう。
(GreenCreate)
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