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心をつかむ進次郎節、原点は留学時代の猛勉強

衆議院議員・自民党厚生労働部会長 小泉進次郎氏

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NIKKEI STYLE

数々の世論調査で「首相になってほしい人」と期待されている衆議院議員、小泉進次郎氏。所属する自民党に対しても歯に衣(きぬ)着せぬ意見を主張する姿勢に、若い人からの支持も厚い。父が首相、兄が俳優となった20歳の頃、一体どんな学生だったのか。

20歳の私大学2年生で父(小泉純一郎元首相)の跡を継ぐと決意。米コロンビア大留学で脳みそから汗が出るほど勉強し、自分の可能性を試した

 関東学院大学時代の忘れられない原体験と言えば、2年生の頃にあった自民党総裁選挙です。父は党内の派閥などを考えると勝つのは難しかった。よく父が「人生には3つの坂がある。上り坂、下り坂、そしてまさか」と言っていましたが、そのまさかです。家族は皆、負けると思っていましたから。

しかし2001年、横浜駅西口で田中真紀子さんと一緒にやった街頭演説、あの光景は一生忘れません。人で埋め尽くされ、立すいの余地なしとはこのことかと。その背景には「自民党を変えてくれ」「今までとは違う政治をやってくれ」と期待する国民の声があるんです。総裁選は自民党員しか投票できません。でも結果として、永田町の論理が覆った。国民の力は相場を覆す、これが民主主義の力なんだと、そのとき強烈に実感したのです。

ちょうどその頃、父から「将来どうしたいんだ?」と聞かれ、私は「できることなら跡を継ぎたい」と言いました。それに対して父は「そうか。じゃあ勉強しないとな」とだけ。父がワンフレーズしか話さないのは、その時も同じでしたね(笑)。

総裁選はきっかけにすぎず、本当はもっと小さい頃から興味はあったんだと思います。でも「孝太郎くん(兄)と進次郎くんのどっちが継ぐの?」というような目で見られるのが嫌で、無意識のうちに政治には興味がないというような振る舞いをしていました。

勉強はというと、正直、20歳の小泉進次郎は、いかに効率良く単位が取れるかと考えていました。友達のノートに助けられましたね。

いつか米国に留学したいと思っていたので英語の勉強は英会話学校にも通って頑張っていました。アメリカは日本にとって、これ以上ない同盟国でしょ。その国に身を置いて、どんな国なのかを自分で感じる体験が必要だと思いアメリカ留学を決めました。

自分が外国人になるという経験、これが海外経験の一つの意味だと思う。日本にいる限り、本当の意味での多様性は十分わからない。外国人という立場になることで、マイノリティーの立場、心細さや言葉が通じないもどかしさ、そして日本の良さや欠けていることが改めてわかる。

このときのためにそれまで勉強しなかったんじゃないかというぐらい、猛勉強の日々。朝起きたら朝食の前にまず勉強。そして自炊中も勉強できるように、作っていたのはカレーライスやチキンスープばかり。本を読むのではなくて、本を食べるぐらいの勢いで勉強していました。

授業でも必死です。日本の授業とは違って、座って聞いているだけで発言しないというのは評価されない。正しいかどうかよりも、手を挙げて自分の意見を伝えるところに価値がある。議論に加われないと、おまえは意見もないのかと思われる。

ニューヨークってどんなイメージですか?ブロードウエイ、5番街……。ティファニーで朝食を? そんなの食べたことないよと(笑)。私にとっては華やかな街というより、思い出すと胸が苦しくなる街です。それだけ苦しい、自分の限界との闘いだった。

モチベーションは何だったんでしょう……。自分がどこまでできるのかを見てみたかった。それは政治という厳しい世界に身を置き続けた今でも思います。自分はどこまで強くなれるのか。その先にあることを楽しみに思えるのは、怖かったけれど一歩踏み出した結果、今まで自分が見たことのない景色を見られた、そういう経験を積めたからでしょうね。

20歳に戻れるなら100歳になってもできる仕事を探す。1つのことを突き詰める職人に憧れ

よく生まれ変わっても政治家になりますかって聞かれますが、こんなにしんどいって知っていたら、ならなかったと思いますよ(笑)。知っていたら怖くて踏み込めなかったんじゃないかな。

跡を継ぐという話をしたとき、父も複雑そうな顔でした。今ならわかりますよ、おまえもあの苦労を味わうことになるのか、という心情だったのかなと。だから学生さんには、下手に知ってしまうと動けなくなることってあるから、自分の気持ちに素直に飛び込んでもらいたいと思いますね。どんな道だって、つらいことや失敗は必ずあるけれど、自分が決めたらやるしかないって思えるから。

人工知能(AI)の普及によって2030年には既存の仕事の半分はなくなるという予測がありますね。かつてない激しい変化の時代、そして人生100年時代だからこそ、もし私が学生時代に戻って自分のキャリアを考えたら、100歳になってもできる仕事という観点で探すかもしれないね。就職人気ランキングなんか見るよりよっぽどいいですよ。

前から魅力的だと思うのは、時代がどんなに変わっても、1つのことを突き詰める職人に憧れますね。農家、漁師、大工、伝統工芸……。担い手が減少しているという話がありますが、そういう分野は逆にチャンスだと思います。担い手が希少な存在となり、価値が高まるから。あとはどう売るか、もうけるかです。

副業・兼業・転職など多様なキャリアの選択肢がある社会にしたいと思いますが、政治の役割は2つあって、変化にどう対応していくかと、ずっと変わらない普遍的に大切なものをいかに守っていくかという両面が大事なんです。

そういう意味では、政治家も終わりのない「職人」ですね。だって、どれだけ世の中が変わっても、課題がなくなる日はないから。かと言って長くやればいいとは思いませんが。

20歳のあなたへ人生は1回きりじゃない。今の時代は2回でも、3回でも、やり直せる

 タレントの萩本欽一さんとお会いしたとき、もし若い頃に会っていたら弟子入りしていたかもしれないと思ったぐらい、魅了されました。欽ちゃんは駒澤大学に通う70代の大学生なんですよ。物忘れが多くなってきて、忘れちゃうのは仕方がないから、それなら新しく知識を入れればいいと思って大学に行くことにしたそうなんです。

そしてあえて留年したでしょ。卒業するのがもったいないから。大学5年生と言っている。これは国民の意識を変える可能性がありますよ。別に何年で卒業しようが自由じゃないですか。1回休学したっていい。

よく人生は1回きりと言いますね。でも1つの人生の中に、いくつもの人生があるのが人生100年時代。20歳の人はあと80年あるから、次は何をしようか、そのまた次は何をしようか、と考えるといいんじゃないでしょうか。

そして本当にやりたいことは何かを考えてほしいですね。うちの事務所にインターンに来ていた大学生で、商社か航空会社に行きたいと話していた子がいました。帰国子女だから英語が使えるというのが理由の一つだったのですが、それは他にも使える職業ってあるよね、なんでそれがやりたいの?って聞いていくと「突き詰めて考えたことがなかった」と泣いてしまったんです。それを考えるのをインターン期間中の宿題にしました。

どんな道に行っても、ストレスも嫌なこともある、それでも頑張れるのは、好きだからやっていける。就職でも就社でもなく、「就ライフ」だと、私は最近よく若い人に話しています。どんな生き方がしたいかが大事です。

そのインターン生は結果的に化粧品会社に行くことになりました。就職のその先を見据えて、こういうことがやりたい、そのためにこの会社に入るというような考え方でしたから、立派でしたね。会社にしがみつくのではなく、会社がしがみつきたくなる存在になってくれるでしょう。若者にはヒントを示せば、後は自分で考え行動する力があると信じている。本当に何がやりたいかだけは自分にしか分からないから、若者にはそれが何かを時間をかけてでも考えてほしい。それが分かれば、どんな世界でも大丈夫だから。

小泉進次郎(こいずみ・しんじろう)
1981年生まれ。2004年、関東学院大経済卒。06年に米コロンビア大院政治学部を修了し、米国戦略国際問題研究所へ。07年に帰国し、父・小泉純一郎氏の秘書となる。09年、衆議院議員。17年、自民党筆頭副幹事長。

(安田亜紀代)

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