花粉症にドライアイ 目かゆくても冷却・水洗いはNGストレス解消のルール(7)

日経Gooday

――綾木医師「花粉用メガネやゴーグルをかけるなどして花粉を寄せ付けないこと。花粉がついてかゆみを感じたら、まばたきや目を閉じて涙で洗うのが一番です」

NGルール(2)「水道水で目を洗うのはNG」

そうは言っても、前述した通り、ドライアイなどで涙の量が少なく、うまく洗い流せない人も多い。そんなこんなでこの季節になると、「目を取り出してジャブジャブと洗い流したくなる」。そう思うほどつらく感じるのは、私だけではないだろう。実際、私は外出先から戻ると、目はもちろん、顔中に花粉がついているのではないかと気になるため、思い切り顔を洗浄している。

――綾木医師「水で目をジャブジャブと洗うことは避けてください」

……いきなりの否定だ。

写真はイメージ=(c)silverjohn-123RF

――綾木医師「まぶたについた花粉を洗い流すための洗浄ならいいですよ。でも、目の中の花粉なら、基本的に涙で落ちます」

水道水なら、目の中でも問題はなさそうに思えるのだが……。

――綾木医師「水道水は、基本的に目には有害なんですよ。涙とは違うので、浸透圧も成分も違う。コンタクトレンズを水で洗ってしまうと、水道水に生息するアカントアメーバがコンタクトレンズを介して角膜炎を引き起こし、ひどくなると失明の危険もあるくらいです」

プールに行くと、泳いだ後に水でジャブジャブ刺激を与えながら目を洗う光景をよく見かける。これはどうなのだろうか。

――綾木医師「実は、それも目にはよくありません。涙と違う成分を水圧をかけて目に浴びせているわけですから。もちろん、顔を洗いゴミや花粉を洗い流す程度でしたら、問題はありません。でも、必要以上に水道水を目の中に入れないでください」

NGルール(3)「目薬を乱用するのはNG」

それでは、涙で洗い流せない場合は、点眼薬を使いまくるしかないのだろうか?

――綾木医師「点眼薬も、何度も何度も頻繁に差すなど、使い過ぎは目に有害です。特に防腐剤が入っている目薬は目を傷めることがありますよ。あくまで処方通りの適量を守ってください」

では、どうしても「洗い流したい」という切実な思いを満足させるには、どうすればよいのだろうか?

――綾木医師「洗い流したいのでしたら、花粉やゴミなどを洗い流す洗眼薬があります。ただそれも、健常な目だったり定められた用量を守って使ったりする分にはいいのですが、ドライアイのように目を傷めている場合や使い過ぎには注意が必要です。含まれている成分によっては、目に悪影響を与える場合もありますから。お使いになりたい洗浄用の目薬が自分の目に合っていて安全かどうか、眼科医にご相談の上、用量や用法を守ってお使いください」

なるほど。「すっきりできるから」と乱用してはいけないらしい。

NGルール(4)「目を冷やすのはNG」

目がつらいときに目を冷やすと、気が紛れ、炎症を抑えられるような気もするが、これはどうなのだろうか。

――綾木医師「気分転換や治療になると思い込んで、やたらと冷やすのは危険ですよ。気分のリフレッシュ効果はあっても、目の健康には逆効果です。特に点眼治療中の人やドライアイ気味の人など、目が弱っている人は避けたほうがいいですね」

写真はイメージ=(c)marcinska-123RF

つまり、こういうことらしい。涙は、涙腺から分泌される「水分」、その水分の蒸発を抑えるために目の縁から分泌される「油」、水分が流れてしまわないようにのりの役割をしている「ムチン」が目の表面から分泌されることで構成され、目を守っている。目を冷やしてしまうと、特に油の分泌が滞りがちになり、涙の健康的な循環に悪影響が出て涙の質も下がるのだという。

――綾木医師「特にこの時期、目を冷やしてしまうと、涙による花粉の洗浄除去が不十分になり、花粉によるダメージからの回復も阻害されてしまうことになりますよ」

目のかゆみがとれるどころか、冷やすことでますますひどくなる可能性があるらしい。

――綾木医師「逆に、目を温めれば、大抵の人は気持ちよく感じられます。滞りがちな涙の分泌も目の中での循環もスムーズになりますから」

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