マネー研究所

七転び八起き

資産4億円の専業投資家、ファンダメンタルズ読み解く

2019/3/18

「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
今回は響煇嚆矢さん(40代) 専業投資家。人気アイドルグループ「ももいろクローバーZ」のコンサートに行くのが楽しみ。

■2011年~

響煇嚆矢さん 自分の能力で世界と勝負できるのが株式投資の醍醐味

IT企業に勤務していた当時、部署間の対立など組織特有の煩わしさに息苦しさを感じていた。将来を考えると、給料があまり増えなかったことも悩みだった。資産形成をしながら自分の実力が純粋に評価される世界を探していたところ、株式投資と出会う。とはいえ、経済とは縁遠い世界にいたため、仕事が終わってから数時間かけて新聞を精読し、経済の世界に慣れることから始めた。数十万円を元手に、手当たり次第に銘柄を買ったが、利益の面ではパッとしない日々が続いた。

■13年~

経済ニュースやデータに触れるうち、裏側にあるファンダメンタルズを読み解く面白さに目ざめる。初めて大勝ちした銘柄が13年に買ったくらコーポレーション(2695)だ。当時、回転ずし業界で問題だったのが食品の廃棄ロス。すしは原価率が高く、廃棄率が下がれば収益に直結しやすい。同社がいち早く導入した顧客の需要予測システムに将来性を感じた。株価は14年に大きく上昇。保有資産が3倍に膨らんだところで売却した。

■15年~

15年8月のチャイナ・ショック後の調整局面では数千万円に膨らんでいた資産が半減した。だが、下落時は銘柄を仕込むチャンスと捉え、目を付けていた銘柄を淡々と購入。16年に資産は1億円を超えた。その時期に資産を押し上げたのがペッパーフードサービス(3053)だ。主力のステーキ店「いきなり!ステーキ」の経営効率の良さに着目して16年に購入。17年に値上がりした局面で手放した。

同年には会社を退職し、専業投資家に転身した。相場の乱高下が続いた18年も1億円以上を稼ぎ、19年3月時点で資産は約4億円に達した。足元では値上がり益狙いの約10銘柄に加え、生活の基盤として数十以上の高配当株を保有する。景気減速懸念が強まる中、現金比率を過去最高水準に高め、次の危機に備えている。

[日経ヴェリタス2019年3月10日付]

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