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上白石萌音 友達にもらったノートは心の栄養剤

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周防正行監督の『舞妓はレディ』(2014年)で映画初主演。大ヒットしたアニメ映画『君の名は。』ではヒロインの声を演じて話題となった上白石萌音さん。19年3月21日公開の映画『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』で、上白石さんは女子高生・西森葵を演じている。映画の主人公と同様に「心配性ですぐにヘコむ」という彼女を支える本やノート、「妹の胃袋をつかんでいる」という得意料理などを語ってもらった。

心を持ち上げてくれる愛読書と「言葉の収集ノート」

「最近、今までで一番っていうくらい読書好きの波が来ておりまして、いっぱい本を読んでいます。なかでも、一番大事にしている本が、角田光代さんの『さがしもの』(新潮文庫)。本にまつわる短編集で、読むたびに本への愛情が湧いてくる本なんです。高校生の時に古本屋さんで手に取って以来、枕元にいつも置いていて、心が弱っているときにパッと開いて読む。心の栄養剤みたいなところがありますね。

その本のなかに、好きな言葉をノートに書き写している男性が出てくるんです。すてきな趣味だなあと思って、私も最近、心を突いた言葉を書くノートを作りました。大きさは、B6くらいかな? ノートって、プレゼントされたりして『これはとっておきの用途で使おう』と思うと、たまっていきません? そうやってストックしていたノートの中から、友達がタイへ旅行に行った時に買ってきてくれたノートを使いました。表紙に女の子の絵が描かれていて、それが私にそっくりだからと買ってきてくれたんですよね。『よし、今だ!』と言葉の収集ノートにして、ようやく一冊、有意義に消化できました」

1ページに1個、お気に入りの言葉を引用し、著者、題名、何ページと記入。『さがしもの』から抜き出したのは、「いつだってそうさ、できごとより、考えのほうが何倍もこわいんだ」という言葉だという。

「私はすごく心配性で、自分で言うのも何ですけど、想像力が豊か。何でも悪い方に重く重く考えちゃうんですよ。でもその一文を読んだ時に、『起こったら、なんともないことの方が多い。思っているより大丈夫だよ』って言われた気がして、すごく気が楽になりました。『さがしもの』には、そういう温かい言葉がいっぱいありますね。

ほかにノートに書いたのは、伊坂幸太郎さんのエッセー『仙台ぐらし』(集英社文庫)の中の『今踊っているダンスを踊り続けなさい』という言葉。これは伊坂さんが震災後、『自分はこのまま小説を書いていていいのだろうか』と悩んでいた時に、外国のお友達にかけられた言葉らしいんです。そしてその言葉の後に、伊坂さんの言葉で『それ以上のことを自分の仕事に望むのは傲慢だと思う。ただ与えられたことを淡々と、誠実にやるしかない』って書かれていて。それって真理だし、すごく謙虚で誠実な考え方だなと心に刺さりました。

お仕事をしていると悩むことやヘコむことも多いんですけど、言葉の収集ノートは、そういう時に心をクイッと持ち上げてくれます」

役をつかむヒントになった、育てて食べる「豆苗」

『L・DK~』は14年に剛力彩芽さんと山崎賢人さんの出演でヒットした少女マンガ原作映画を、キャストを一新して再映画化した第2弾だ。上白石さんは、2人の男子と同居生活を送ることになった女子高生を演じている。

「葵はすごくまっすぐで純粋な女の子。そして少女マンガのヒロインなので、キラキラしていて、読者がみんな好きになってしまうような魅力がある。私のはるか上にいる女の子なので、お話をいただいてからずっと『私、できない!』と思ってました。でも葵も、実は自信がない子。人の目を気にしてオドオドするし、ヘコみやすいんですよね。それに気付いた時は『私と同じじゃないか』と思えて、救われました。

役作りでは、生まれて初めて髪を明るく染めてもらって、久しぶりに前髪も作りました。体重も絞りましたね。外堀から固めていかないと、と思って。あとは、共演の男性お2人と距離が近いので、いい匂いとかしてないと申し訳ないと、ボディスクラブをしちゃったり、いろんなお手入れをしていました(笑)」

14年版『L・DK』は数々の胸キュンシーンが話題となり、特に「壁ドン」は「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10にも入った。壁ドンを実際に経験しての感想は?

「壁ドンは、手の角度やタイミングを綿密に決めて、息を合わせて生まれるもの。難しくて、あれはもう、アクションでした(笑)。撮影初日の1シーン目が壁ドンだったんですよ。それを乗り越えたことで杉野さん(遥亮/恋人の柊聖役)との距離が近くなったので、難しかったけど、壁ドンには感謝です。

葵の部屋で印象に残っているのは、豆苗(とうみょう)です。買って、食べて、水に浸しておくと、ニョキニョキ生えてきて、また食べられるんです。葵は学生なので、お金はない。だけどおいしいものを食べたい、食べさせたい。だから自分で計画的に豆苗を育てて、料理に使う。それがすごく葵を象徴している気がして、演じる上でのヒントになりました。そして私自身も影響を受けて、家で豆苗を育てるようになりました」

イヤリングにバルミューダ、役から自分に戻してくれるモノ

『L・DK~』で葵は、同居する男子たちの胃袋を手料理でがっちりつかむ。上白石さんは、同居する妹・上白石萌歌さん(女優)に料理を作ることはあるのだろうか。

「妹の胃袋は、けっこうつかんでます(笑)。私は男飯に近い、ザッザッザッっていためる系の料理が好きなんですけど、なかでも得意なのは豚キムチ丼。翌日に相手役のかたと至近距離のお芝居がない時に『お姉ちゃん!』って頼まれて、よく作りますね。とても簡単なんですよ、豚キムチ丼。逆に手の込んだ料理ほど、妹の反応がない。寂しい矛盾を抱えています(笑)。

私は外出先で『いいな』と思ったモノをよく妹に買って帰ります。このあいだ、アンティーク展で妹好みのキーホルダーを見つけたので、プレゼントしたらすごく喜んでいて。妹はセンスがいいので、安易なモノはあげられない。いつも悩んで、相当こだわって買いますね。逆に自分のモノにはまったくこだわりがなくて、自分のために何かを買うこと自体、本当にたまにって感じです。

自分のために最近買ったものですか? イヤリングです……。女を上げたいと(笑)。最近私は社会人の役をいただくことが多くて、今は警察官役をやらせていただいていて(テレビ東京『記憶捜査~新宿東署事件ファイル~』)。その衣装が地味めなスーツで、自分が女子であることを忘れてしまいがちなんです。だから休みの日くらいは耳にプラプラさせないと、と思って付けてます」

役と自分のバランスを、モノで取るところがあるという。

「妹によく言われるんです。『話してる時はあまり感じないけど、ふっと意識が飛んだ時に普段のお姉ちゃんじゃない。作品ごとに違う顔してる』と。私自身は自覚はないんですけどね。でも、そうやって役を持ち帰っちゃうので、自分との均衡をはかるためにも、最近、自分の好きなものを回りに置きたいと思い始めています。

そうして最近買ったのが、バルミューダのトースター。『L・DK~』をきっかけに朝ご飯の大事さに気付いて、ネットでポチッと(笑)。私、お店でも『ほかのお店も見て、あとで買おう』と思うと、絶対に買わないんです。だから『はい、欲しいと思った!ポチッ!』と急いで頼みました(笑)。使ってみると最高で、どこの店で買ったパンでもおいしく焼ける。朝から豊かな気持ちになれるので、みんなに薦めたいです。

今、欲しいのは、低温調理器。肉を突っ込んでじっくり調理するのにいいと聞くんですけど……絶対、使わない気もするんですけどね(笑)」

上白石萌音
 1998年生まれ、鹿児島県出身。2011年に第7回「東宝シンデレラ」オーディションで審査員特別賞を受賞。14年の初主演映画『舞妓はレディ』で日本アカデミー賞新人俳優賞など多くの賞を獲得。16年にはアニメ映画『君の名は。』のヒロイン・宮水三葉の声を演じ話題になった。18年は映画『ちはやふる-結び-』『羊と鋼の森』のほか、舞台、ミュージカルなど幅広く活躍。19年は1月期のドラマ『記憶捜査~新宿東署事件ファイル~』に出演。2月22日公開のジェームズ・キャメロン製作映画『アリータ:バトル・エンジェル』では主人公・アリータの吹替を演じた。

『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』

高校3年生の西森葵は、ひょんなことから学校一のイケメン・久我山柊聖と出会い、ひとつ屋根の下、幸せな同居生活を送っていた。そこに突然、柊聖のいとこ・久我山玲苑がやってくる。憧れの柊聖が葵と付き合っていることを理解できない玲苑は、2人を引き離そうと同居生活に分け入るが……。監督・川村泰祐 原作・渡辺あゆ(『L・DK』講談社『別冊フレンド』刊) 脚本・江頭美智留 出演・上白石萌音、杉野遥亮、横浜流星、高月彩良、堀家一希、町田啓太 2019年3月21日(木・祝)全国ロードショー

※『L・DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』と「2019 L・DK」の・はハートマーク

(文 泊貴洋、写真 藤本和史)

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