powered by 大人のレストランガイド

これは妖怪? 誰もがビックリ「こうのす川幅うどん」探訪!ご当地ブランド(2)

手打ちうどんと川幅うどんが楽しめる吉見屋食堂の「川幅肉汁うどん」

現在、川幅うどんが食べられる店は10店以上あるが、ユニークな店も多い。駅西口の「吉見屋食堂」のイチ押しは「川幅肉汁うどん」。2月某日の夜、電話すると「ごめんなさい。売り切れてしまいました」と小山優子さん。さすが人気店だなあ、と翌日の昼に訪問すると、ご主人の雄一さんと共に迎えてくれた。警察や免許センター、市への出前が多く、2階は賃貸アパート。居住者には半額で食事を提供しており、捨て猫の里親探し、学童保育を行うNPOの運営などもやっている。

注文すると、木製パズルが手渡され、待ち時間内に組み立てれば優子さん特製のデザートが付く。「胸がつかえそうな川幅うどんと、コシのある手打ちうどん本来の魅力を食べ比べる楽しみがあります」と優子さんがほほえんだ。

「川幅グルメ」の先陣を切ったのはうどんだが、地元商工会も早々に「川幅」を商標登録(今は鴻巣市観光協会が所管)。川幅メニューの領域も広がってきた。「川幅どらやき」を製造する和菓子店「木村屋」の4代目社長の木村紀彦さんは、「羽鳥さんが熱心に『日本一』の話を持ち掛けてきた際、昔のどら焼きの型枠が見つかり、川幅の1万分の1(大)、2万分の1(小)サイズの栗入りどら焼きを作ることにしました」と話す。

川幅グルメは「川幅どらやき」をも誕生させた

老舗せんべい店、大一米菓の「本手焼おおとり」では、川幅の2537メートルにちなんで、「2=ニンニク、5=ゴマ、3=みそ、7=七味唐辛子、そして定番のしょうゆ味は三河産にこだわった商品を出しています」(若女将の大塚克恵さん)。

現在、市から観光協会事務局に出向している長谷川達也さんは、「鴻巣市が誇る日本一はいくつもあるんです。日本一高いピラミッド型のひな飾り(今年は高さ7メートル、31段、計1870体のひな人形)や日本一長い水道管、日本一広いポピー畑(荒川の河川敷)、秋の花火大会での1分当たりの尺玉打ち上げ数日本一とか……」。そんな珍発見と面白がり精神が、まちおこしの資源になる。

せんべい店「本手焼おおとり」がアピールする「川幅せんべい」

2月下旬、再び「久良一」へ赴いた。数量限定メニュー「川幅2537うどん」を味わうためだ。「2=ニンニク、5=玉子、3=水菜、7=ナス」を具材に、見た目をコウノトリの巣のように仕上げた逸品で、体と心を芯から温めてくれる。食後、小峰さんが作詞、友人が作曲した「荒川の流れのように」(演奏「川幅ンド」)という曲のCDを聴かせてもらった。「~川幅うどんなら みんなで食べても1人で食べてもおいしいよ……」。ひょうひょうとしたメロディーが流れると、元気のエキスが湧いてくる気がするのだった。

(ジャーナリスト 嶋沢裕志)

大人のレストランガイド

メールマガジン登録
大人のレストランガイド
メールマガジン登録
大人のレストランガイド