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著者に聞く 仕事の風景

「お約束」あえて踏み外す オンリーワン人材への道 『チェンジメーカーになろう。』 河村洋子氏

2019/3/13

■新たな発想、「前例踏襲」からは生まれない

仕事上の意思決定は、効率や合理性を重視して決まる傾向がある。会社や部署ごとにある暗黙の業務手順やルール、前任者のやり方を踏襲する仕事の進め方は、多くの働き手が有効と認めてきた「職場遺産」ともいえる。ただ、それに従う人のアプローチは横並びになりがちで、新たな発想やチャレンジは生まれにくくなる。

河村洋子氏

こんな職場のチェンジメーカーは、際立った成果をあげる働き手だ。その仕事ぶりには、独自の工夫や取り組みといった仕事の「スタイル」や新たな方法論が隠れていることが多い。それを「跳ねっ返りのマナー違反」「まぐれ当たり」と片付けず、新たな選択肢として組織全体で受け入れていけば、ビジネス手法のマンネリ化を避けやすくなる。「旧弊にとらわれないチェンジメーカーは、『空気を読まない厄介者』ではなく、ルールの改善を呼び込む点で歓迎すべきプラスの異分子」と河村氏は話す。

社会や組織変革の方法論として、近年注目されている「ポジティブディビアンス(Positive Deviance、PD)」の手法で、チェンジメーカーを読み解いてみるのも有効だろう。PDは「望ましい方向への逸脱」といった意味で、資金やスキルなどの資源面で特別恵まれているわけでもない組織や個人が、周囲とは違う「逸脱」含みのやり方をすることで、よりよい成果をあげることだ。

■「デキる人」の秘密が分かるPD

PDの研究は主に保健や公衆衛生の分野で進んできた。統計上の分布で、上下2.5%以下の「異常値」ゾーンに属する人たちに着目し、なぜ「よい結果が伴う例外的ケース」が成立するのかを調べる手法だ。見過ごされがちな少数に着目するのが特徴で、河村氏は「実はビジネスパーソンが一人でも始められる」と説く。

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