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週末は家めしクッキング

週末レシピ 新タマネギで一層美味、オニオンスライス

2019/3/14

丸い形が黄タマネギ(左)で、平たい形が白タマネギ(右)=PIXTA

では、なぜ新タマネギと普通のタマネギで作り方が異なるのだろうか。それにはまず両者の違いを説明せねばならない。

一口にタマネギといってもいくつか種類がある。具体的には「黄タマネギ」「白タマネギ」「赤タマネギ」など。新タマネギは「黄タマネギ」や「白タマネギ」を収穫後すぐに出荷したものだ。年間を通して見かけるタマネギは、日持ちをよくするために収穫した後に1カ月ほど乾燥させている。

そのため通年を通して見られるタマネギは皮が硬く水分が少ない。カレーやシチューやいためものなど、火を通すことで甘みが出ておいしくなる。対して、新タマネギは乾燥させてないので、皮が薄く実の水分が多く軟らかい。それゆえオニオンスライスやサラダなど生食に向く。

そして、何より両者の大きな違いは「辛み」である。この辛みのもとは「硫化アリル」と呼ばれる成分。普通のタマネギは乾燥させることによって水分が抜けているので、辛み成分が凝縮されている。オニオンスライスを作る場合はこの辛み成分をどうにかして減らさないと辛くて食べられない。

この硫化アリル、水に溶け出しやすく、空気中に発散されやすいという性質がある。タマネギを切ると涙が出るというのはこのためである。この性質を利用して、普通のタマネギでオニオンスライスを作るときには、硫化アリルが空気や水に流れ出やすいように、繊維を破壊する垂直方向にスライスし、水にさらすのだ。

通年を通して見かけるタマネギはこのように繊維に対して垂直に切ることで、辛みが抜けやすくなる=PIXTA

さて、この硫化アリルは生で摂取することでいわゆる「血液サラサラ」効果があるといわれている。だから、本来水や空気に成分を流出させてしまうのはもったいないこと。しかし、そのまま食べるのはあまりにも辛すぎる。ここが非常に悩ましい。

その点、新タマネギは辛み成分が凝縮されていないので、あまり辛くない。せっかくのすばらしい成分をできるだけ損失させることなく摂取する方法が先に紹介したレシピというわけである。

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