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塩麹、使う塩で味がガラッと変化 手作りで違い楽しむ魅惑のソルトワールド(27)

使う塩によってこんなに色が異なる(左から食塩、粟国の塩釜炊き、ぬちまーす)

塩麹の味わいに影響する要素の2つ目は「塩の製法」がどのようなものかである。

岩塩や湖塩以外の塩は何らかの方法で海水を濃縮して結晶化したものだ。その濃縮工程がどのようなものかで味わいに違いが出る。濃縮工程に揚げ浜式塩田、入浜式塩田、枝条架式塩田、ネット式塩田、流下盤などを採用している塩はこってりとした味わいの塩麹に仕上がる傾向がある。これらの塩は製品のパッケージの裏側に「製造工程:天日」と記載されているのでチェックして欲しい。

●色の違いに影響する要素

次に、塩麹の色である。これは塩がどのような製法で作られたかで大きく異なる。その傾向は3つに分かれる。

(1)塩麹が黄色くなる塩

揚げ浜式塩田、入浜式塩田、枝条架式塩田、ネット式塩田、流下盤で濃縮された海水を使って作られた塩。これらの塩を使うと、出来上がった塩麹は黄色くなり、さらに寝かせるとどんどん色が濃くなってくる。これらの製品パッケージの裏側には「製造工程:天日」と記載されている。

<黄色くなる塩の例>

「粟国の塩釜炊き」(沖縄県粟国島)

「入浜式の塩」(香川県)

「奥能登揚げ浜塩」(石川県)

(2)塩麹が白くなる塩

逆浸透膜やイオン膜などの膜を使って濃縮した塩は出来上がりの塩麹が美しい純白に仕上がる。これらの製品パッケージの裏側には「製造工程:イオン膜」「製造工程:逆浸透膜」という記載がある。

<白くなる塩の例>

「石垣の塩」(沖縄県石垣島)

「五島灘の塩」(長崎県)

「食塩」(国産)

(3)塩麹が灰色になる塩

瞬間的に水分を蒸発させることで海水中の成分をほとんど残す製法を採用している塩はマグネシウムが豊富に含まれており、出来上がりの塩麹が薄く灰色に色づく傾向がある。これらの塩の見分け方は製品パッケージの裏側の栄養成分表示である。ほかの塩と比べて100グラム中のマグネシウムの含有量が多いものを選ぶと良い。

<灰色になる塩の例>

「雪塩」(沖縄県宮古島)

「ぬちまーす」(沖縄県宮城島)

「わじまの海塩」(石川県)

(4)その他

鉄分が混入しているピンク色の岩塩や、硫黄が多く含まれる紫色の岩塩、竹炭などの成分が入っている塩は塩麹に使った場合、下記のように変化する。つまり、残念ながらあまり塩麹づくりには向かない。

<塩の例>

・ピンク岩塩……鉄分や赤土が底に沈殿し、その部分は酸化鉄の影響で赤黒くなる。熟成が進みづらい。

・硫黄入りの紫色の岩塩……全体的に黒ずむ。硫黄臭がするほか、熟成が進まない。

・竹炭入りの塩……全体的に黒くなる。竹炭の殺菌作用の影響で熟成がほとんど進まない。

このように、使う塩によって出来上がる塩麹は大きく変わる。小さなプラスチック製の食品保存容器に少量ずつ塩を変えて作り分けるのも、また楽しいものだ。色々試しながら、自分好みの塩麹を見つけてほしい。

(一般社団法人日本ソルトコーディネーター協会代表理事 青山志穂)


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