「若者のクルマ離れ」という言葉が当たり前のように使われる中、10~20代の購入者が3割をしめる輸入車がある。シボレーカマロだ。決して安価なモデルではないのに、なぜ若者に支持されるのか。そこにはある大ヒット映画シリーズの影響があるという。自動車評論家の渡辺敏史氏が解説する。
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カマロは米ゼネラル・モーターズ(GM)において中核となるシボレーブランドの販売する2ドアクーペです。生産工場はミシガン州のランシング・グランドリバーと、デトロイトの本社とは至近。そして同工場ではキャデラックなどの後輪駆動モデルも生産しているとあらば、「アメ車の中のアメ車」と称しても過言ではないでしょう。

僕の手元には18年に日本で販売されたカマロの購入者年齢分布というデータがあるわけですが、うち、世代別トップの28%を占めているのがなんと20代! 10代(!!)と合わせるとポッキリ30%。ざっくりですが、日本で正規販売されているカマロの約3台に1台は10~20代が買っているということになるんです。ちなみにカマロは税込み529万2000円から。この現象の主因はお財布関係ではなさそうです。

告知はSNS、イベントは渋谷キャストで
「いやぁ、我々も統計が出てきた時はちょっと驚いたんですけど、販売店からのフィードバックで、若いお客様に興味をもっていただいているという感触はちょっぴりあったんですよ」
そう話すのはGMジャパンでマーケティングを担当する安部麻甲さんです。