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税・社会保険料… 年収の「壁」、働く前に家族で確認

NIKKEIプラス1

2019/3/14

写真はイメージ=PIXTA

4月から新年度。育児が一段落ついたり、転居したりするのを機に働くことを考える人もいるだろう。そんなとき気になるのが、税や社会保険料の負担が発生する「年収の壁」だ。知っておきたい「壁」を整理した。

■新しい壁と既存の壁が併存

「10年ぶりに働こうと思ったら、『年収の壁』の種類が増えていて驚いた」と都内に住む40代主婦Aさんは話す。妊娠した十数年前に退職したが、子供に手がかからなくなったため再就職を考えている。しかし、「税や社会保険の壁が昔の記憶とぜんぜん違う」と戸惑っている。

2018年、配偶者の税負担を抑える「配偶者特別控除」などに影響を与える収入基準が、103万円超から150万円超になった。16年10月には、大企業で厚生年金保険などの社会保険に加入する基準が130万円以上から106万円以上(ほかに勤務時間などの条件あり)へ変わった。Aさんのように久々に働こうとする人は混乱しそうだ。

Credo税理士法人(東京・港)の吉野一也税理士は「『壁』の種類が増えて、複雑化している」と説明する。例えば、働く人自身に所得税の負担が生じ始める「103万円の壁」は残っているし、中小企業などで働く場合に社会保険の扶養から外れる「130万円の壁」もこれまでと同様、存在している。

■住民税への影響にも留意

パートやアルバイトなどの雇用契約を結ばずに、インターネットなどを使ってフリーで仕事をする人には、別に意識すべき「壁」がある。フリーの場合、会社員などに適用される給与所得控除がないため、住民税や所得税が発生する基準が低いからだ。

所得税ばかり気にしがちだが、住民税にも注意が必要だ。住民税は主に、所得に応じて決まる「所得割」と所得にかかわらず定額で課税される「均等割」で構成される。

均等割は全国が1~3の「級地」に分かれて、非課税となる限度の金額が異なり、パートで働く場合、最低93万円超から税負担が生じる。吉野氏は「居住地域がどの級なのかわからなければ、市役所などへ電話確認しておく方が確実だ」という。

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