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カリスマの直言

中国悲観論は行き過ぎ 株急落は投資の好機(藤田勉) 一橋大学大学院特任教授

2019/3/11

写真はイメージ=123RF
「米中貿易摩擦は長期化するであろうが、米中関係が決定的に悪化する可能性は低いと考える」

日本の最大の輸出相手国は中国だ。このため、米中貿易摩擦や中国経済の悪化は日本株市場に大きな影響を与えている。

とりわけ、中国市場の依存度が高く、景気敏感株と位置づけられる日本電産、村田製作所、ファナック、コマツ、キーエンス、安川電機などの株価は2018年末に大きく下落した。その影響は消費財企業である資生堂やピジョンの株価にまで波及している。果たして、中国経済は悪化を続けるのであろうか?

18年10月、そして先週と筆者は2度中国を訪問した(詳しくは「中国のシリコンバレーで見た貿易摩擦の行方」を参照)。前回は「中国のシリコンバレー」とも呼ばれる深圳を訪問して、中国ハイテク企業の成長は本物であると感じた。中国の強みは人材の厚みと金融力であることも実感した。

■米中関係が決定的に悪化する可能性は低い

そこで得た結論は日本における中国経済に対する見方は悲観的過ぎるというものである。以下の理由から、米中貿易摩擦は長期化するであろうが、米中関係が決定的に悪化する可能性は低いと考える。

20年の米大統領選で再選を狙うトランプ大統領にとって、重要な支持基盤はキリスト教福音派である。福音派は米中西部、南部の保守的な地域の白人の下・中流階級が主体であり、米国の人口の約25%を占める。彼らは中国の輸出攻勢によって米国内の雇用が失われるため、強固な中国批判勢力である。

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