正しい方法よりむやみに世界へ グローバル人材になる一橋大学名誉教授 石倉洋子(1)

画像はイメージ =PIXTA
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世界で通用する人材、会社で求められる人になるにはどうしたらいいの? そんな素朴な疑問に、世界経済フォーラムなどの国際舞台で多くのリーダーと接してきた経営学者の石倉洋子氏は「ちょっとしたことから始めて、毎日の習慣にしてしまえば、生活の一部となって、どんどん力がついていく」と言います。では、どんな習慣を身につければいいのでしょう? このほど文庫として刊行された同氏の著書「世界で活躍する人の小さな習慣」から連載で紹介します。

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「これからは、世界で活躍できるグローバル人材が必要だ」「21世紀のグローバル競争の中ではリーダーシップがカギになる」「日本でもグローバル・リーダーシップを開発しなければ」等々。日本政府や日本企業トップの発言をはじめ、至るところで大げさな言葉が飛び交っています。

それを聞いて、「グローバル人材って誰のこと?」「自分には関係ないのでは」と思ったり、「ではいったい、どうすればなれるのか?」と思ったりする方も多いのではないでしょうか。

私は、グローバル人材やリーダーシップに関する議論は「流行」のようなもので、何年かおきにめぐってくるもの、だからそれほど大騒ぎをする必要はないと受け止めています。

世界はぐっと近くなった

では、現在のグローバル人材やリーダーシップをめぐる議論と、以前の議論とでは、どこが違うのでしょうか? 最も大きな違いは、ITの進展によって、世界各地で起こっていることが誰の目にも見えるようになったこと。したがって、グローバル人材もリーダーシップも、実際の状況や行動が世界のどこからでも誰にでも見えるようになりました。つまり、テクノロジーにより「見える化」が進むとともに、世界がぐっと身近なものとなっているのです。

たとえば、以前はアフリカ諸国はもちろん、アジア諸国ですら情報があまりなく、どんなところか、現地で何が起こっているか、日本からはさっぱりわからない状況でした。限られた情報から推測するよりほかに手はなく、こうした国々で活動するといっても何も知らないまま行き、行ってから何とかする、という状況だったのではないでしょうか。

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