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白い消火器、キッチンに置く? 防災機器に新デザイン

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日経クロストレンド

モリタ宮田工業が「防災をライフスタイルに。」をコンセプト に、「+maffs」(マフス)と呼ぶブランドを2019年1月に立ち上げ、同ブランド初の商品としてキッチンに設置したときのデザイン性を重視した家庭向け消火器「+ 住宅用消火器」を発売した。防災ブランドという新しい打ち出し方に挑戦している。

デザイン性に優れた商品を扱う販売店として知られる東京・二子玉川にある蔦屋家電。中に入るとさまざまな家電が生活者のライフスタイルを考えたレイアウトで設置されている。その中で、マットな白や黒といった最近のおしゃれ家電のような色使いで、キッチンに溶け込むような機器がある。よく見ると小型の消火器だ。キッチンに置いても、家電のような感覚で、違和感がない。

これが消防車などで高いシェアを誇るモリタホールディングスの関連企業、モリタ宮田工業が開発した新しい家庭向け消火器「+ 住宅用消火器」だ。19年1月16日に発表し、まずは東京・世田谷の「二子玉川 蔦屋家電」と大阪市の「梅田 蔦屋書店」で期間限定で先行販売した。

モリタ宮田工業は「防災をライフスタイルに。」をコンセプトに新しいブランドとして「マフス」を19年1月に立ち上げており、+ 住宅用消火器はその第1弾になる。一般的な消火器は赤にすることで目立つデザインにしているが、今回の家庭向け消火器はキッチンになじむ色を採用。周囲とのデザイン的なバランスに配慮することで、気軽に置けるようにした。

初期消火の重要性は分かっていても、赤い消火器のままではキッチンでは目立ち過ぎるが、マットな白や黒といった家電のような色合いなら、おしゃれな印象にしやすい。ブランド初の商品として蔦屋家電や蔦屋書店を販売ルートに選択した理由も、家庭向け消火器をライフスタイルに調和させるためだ。価格は1万円(税別)。

モリタ宮田工業には128年にわたって防災設備や消火器などを主に開発してきた歴史がある。公共施設や集合住宅などでは業務用として赤い色の消火器が当たり前だが、家庭向け消火器は外観の色規制がないため、他社にはキャラクターがプリントされた商品もある。モリタ宮田工業も「キッチンアイ」の名称で「エメラルドグリーン」といった色の消火器を以前から発売している。

今回の+ 住宅用消火器では、キッチンアイと同じ仕様で外観の色をマットな白や黒に変えた他、マフスという防災用のブランドを新たに立ち上げた。商品だけを売るのではなく、防災に根差したライフスタイル全体を訴求するためだ。そこでデザインを刷新したり、販売ルートを見直したりした。蔦屋家電では商品を並べるだけでなく、親子を集めたワークショップも開催して、防災に対する意識を高めた。

「『防災をライフスタイルに。』をコンセプトに掲げたのは、今までの防災には恐怖や不安といったネガティブなイメージがあったから。重要性を感じても積極的になれない人が多かったかもしれない。そうしたイメージをポジティブに変え、家事や育児、料理といった普段のライフスタイルの中に自然と防災の考え方が入り込むようにした。デザインを見直し、防災の商品を違和感なく生活の一部に取り入れることができれば、今までより安心して暮らすことができるはずだ。防災機器の普及こそが当社の使命であるため、新たなブランドの立ち上げに挑戦した。今後は消火器だけでなく、新たな商品も打ち出していく」(新規事業開発課の北里憲課長)

目指すは上質な暮らしをイメージできる消火器

15年に今回のブランドの基本的な考え方を社内で打ち出し、徐々にコンセプトや商品のデザインなどを固めていった。30代の女性をペルソナとして、ライフスタイルを分析。いくつかの家族に集まってもらい、普段の生活などを聞いた。自宅の写真などを撮ってもらい、リビングやキッチンの状況を確認した。そうした中で、安っぽいイメージではなく、少しだけ上質なものが欲しい、といったライフスタイルに対する考え方が見えてきた。

赤い消火器は商品に対する完成度が高く、格好いいイメージもあったが、温かみがなく、そのままでは家庭に浸透しない、と考えた。そこでピンクやベージュなども試した結果、最終的にマットな白や黒にした。白には温かみを出すため、ややイエローを入れている。とはいえマットな白は汚れやすく、マットな黒は少し触るとツヤが出てしまう。通常の塗装とは異なるため、他の色が混じらないよう白専用のラインを設けるなど、生産プロセスでは塗装設備の一部を見直した。

マフスというブランドを認知してもらうため、デザイン性を損なわずにロゴを見せる方法も考えた。それが消火器にクラフト紙のタグでロゴを付けることだったという。タグの裏には使用期限を自分で書き込めるようにしており、自分の手を動かすことで愛着が湧くようにした。できあがった試作品をデザイン関連のイベントに出展したときは、既存の消火器との違いを見せるために、ブースの空間デザインにもこだわった。防災のイメージを変えるため、カウンターとハイスツールを置いたカフェのような空間に消火器を並べた。すると多くの来場者が関心を示したという。

専用のブランドサイトも立ち上げた。今までのような不安感をあおるようなイメージではなく、日常のライフスタイルに防災を絡ませた印象のコンテンツになっている。同サイトで直販する他、2月から日立系の家電販売店でも取り扱いが始まった。今後は年間で10万本の販売を目指す。

(日経クロストレンド 大山繁樹)

[日経クロストレンド 2019年2月20日の記事を再構成]

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