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NASA公式写真家が撮った地球人 宇宙開発の歴史

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ナショナルジオグラフィック日本版

ビル・インガルズ氏は、NASAの上級契約フォトグラファーだ。世界を飛び回り、30年にわたって宇宙開発の歴史に残る貴重な瞬間を写真に収めてきた。おそらく、日本人の多くもインガルズ氏の作品を見たことがあるはずだ。例えば、若田光一さんが国際宇宙ステーション(ISS)から帰還した際にも、インガルズ氏が元気な姿を撮っている。そんなインガルズ氏の写真で、宇宙開発の歴史を語る様々な瞬間を見ていこう。

◇  ◇  ◇

数々の傑作写真をものにしてきたインガルズ氏。しかし彼は、今も実に謙虚だ。「30年もあれば大量の作品を撮ってきたはずですが、実際のところ『ああ、そういえばこの写真はいい出来だった』と思い出すのは、ここ5~10年くらいの作品です」

始まりは、大学時代のインターンシップ。インガルズ氏は米国ペンシルベニア州ピッツバーグで生まれ育ち、近隣のウェインズバーグ大学でビジュアルコミュニケーションなどを学んだ。「TVが私の初恋でした」と語る同氏は、NASAでのインターンシップで、ライター、テレビ制作の仕事をするかたわら、写真も撮影していた。

卒業後、しばらく教師の仕事をした後で、インガルズ氏は自分がNASAに戻りたいと願っていることに気がついた。彼はNASAに毎週電話をかけて、なにか仕事はないかと尋ねた。そしてついに、幸運が訪れた。

「彼らはきっと私の電話に嫌気が差して、いいから机をやっておこう、隅の方に座らせておけばいい、とでも思ったんでしょう」と彼は言う。

インガルズ氏は、二つの仕事のどちらかを選ぶよう言われた。フォトリサーチャー、またはフォトグラファーだ。フォトグラファーのポジションは、アポロ計画の時代にこの仕事を独占していたビル・タウブ氏が去った後、影が薄くなっていたという。フォトグラファーを選んだインガルズ氏は、カメラ用品のキャビネットへ案内された。そこには、タウブ氏が使っていた装備がたくさん残されていた。

「わたしは道具をため込むたちで、そのキャビネットにあったものは今もすべて持っています。あの道具にはそれぞれ、逸話がありますから」。インガルズ氏秘蔵のお宝の中には、「アポロの着水と回収の際に、潜水夫たちが使ったもの」だとタウブ氏に教えられた、2台の「ニコノス」(ニコン製の水中カメラ)もあるという。

インガルズ氏は、アポロの月面着陸20周年を取材し、アラスカの火山で火口を探索するロボットを撮り、上空3000メートルを飛ぶヘリコプターから身を乗り出してロシアの宇宙船着陸を撮影し、スペースシャトルの打ち上げを記録してきた。しかし宇宙開発のあらゆる側面を記録する彼の仕事では、華やかな瞬間が、一転して重苦しいものになることもある。

2003年、スペースシャトル「コロンビア号」が地球に帰還する際に空中分解し、7人の乗組員全員が死亡したとき、インガルズ氏はワシントンDCのNASA本部にいた。彼は当時の副長官フレッド・グレゴリー氏が電話をかける姿を撮影した後、副長官にこう言ったという。「自分がしていることが嫌になります。こんなことをすべきではないと感じます」

インガルズ氏は、そのときのグレゴリー氏の返答を思い出すと、今でも胸が詰まると語る。「いちばん大切なのは、人々がこの日を決して忘れないことだ。この日の場面は人々に見られる必要がある。覚えておいてもらう必要がある。ごくささやかなことまで、そのすべてをだ」

インガルズ氏は、少年時代から宇宙に憧れていたわけではない。「ポスターを集めたり、本を読んだりといったことはまったくしませんでした」。しかし、NASAでのインターンを経て、やがて上級フォトグラファーとして働くようになった後では、宇宙はすばらしいと認めざるを得なかったそうだ。

「周りに感化されてしまったわけです。今では宇宙が大好きですよ」

次ページでも、人類の宇宙開発の歴史を思い返しながら、インガルズ氏の写真10点を紹介しよう。

(文 SARAH GIBBENS、写真 CORENTIN FOHLEN、訳 北村京子、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック 2019年2月20日付記事を再構成]

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