投資のコツ サービス業は人と組織で選べ(苦瓜達郎)大和住銀投信投資顧問シニア・ファンドマネージャー

写真はイメージ=123RF
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今回から、企業や株価の見方について私がつかんだコツのようなものを業種別にお話ししていきたいと思います。最初はかつて私がアナリストを務めていたサービス業を取り上げます。

まず認識すべきことは、以前も書いたようにサービス業は「売っているのがモノではない」というだけの集合で、本質的にばらばらな業種の寄せ集めだということです。

従って、「日本のサービス業の生産性」といったように全体を集計したような分析にはほとんど意味がなく、その中の各業種をしっかり見ていくことが重要なのです。

サービス業はニッチな会社に投資チャンス

サービス業の中で、株式時価総額の大きな企業が属する業種は人材ビジネス、テーマパーク、警備、広告代理店、インターネットサービスなどです。時価総額が小さくなればなるほど業種の多様性は増していきます。

特に人材、広告、インターネットなどで時価総額上位の企業は総合的な展開を行っていますが、彼らの手が回らないニッチ分野で存在感を示す中堅企業は数多く存在します。そういったニッチに属する有力企業に関しては、必ずしも株式市場で広く知られているとは限らないため、投資チャンスが多く存在すると考えられます。

テーマパークや施設保有型のホテル業者などを除くと、設備投資に必要な金額はさほど大きくありません。そのため、財務体質に関しては堅固で、株主還元の強化が求められる企業が過半を占めます。ただし、以前取り上げたように投資ファンドが再上場させた企業については、多額の「のれん」を計上し債務が過剰な企業も存在します。

有力企業はきちんとしたビジネスモデル

多くのサービス業の競争力の源泉は突き詰めると人と組織ということになります。有力企業のほとんどは業種が誕生し確立されていく過程で、最初にきちんとしたビジネスモデルを打ち立てた企業です。その強みを保ちながら組織を拡大し続けることで、他社が追いつけない存在となっているのです。

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