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シニアと若い世代がともに生き生きと働く職場はできるか。写真はイメージ=PIXTA

シニアと若い世代がともに生き生きと働く職場はできるか。写真はイメージ=PIXTA

少子高齢化と人口減少による働き手の不足への対策として、政府は雇用機会を70歳まで拡大する検討を始めた。企業は現在、希望する人については「定年延長」などで65歳まで雇うよう義務付けられている。多くの人が70歳まで働く時代は来るのか。ミドル世代への調査で浮かび上がったのは、長く働けるようになる仕組みを歓迎する一方で、キャリアプランの見直しも必要になるという意識だ。

定年延長、総論賛成だが…

人材サービスのエン・ジャパンは2018年末、同社の30~40代向け転職サイト「ミドルの転職」の利用者(35歳以上)にアンケートを実施し、970人から回答を得た。それによると、定年延長に「賛成」と答えた人は8割を超えたという。定年延長のメリットを聞いたところ、最も多かったのは「定期収入を得られる期間が延びる」(71%)だった。

「定年延長のデメリットは何か」 出所:エン・ジャパン

「定年延長のデメリットは何か」 出所:エン・ジャパン

一方、デメリットでは「年金減額の可能性」が44%で最も多かった。働き続ければ収入を得られる半面、もらえるはずだった年金をもらい損ねてしまうという見方だ。30代の人では、40代と50代に比べて「健康上の不安がある」「長年働き続ける将来を考えると気分が落ち込む」という回答が多いのが目立った。

定年延長の年齢として、「70歳」というのはどう受け止められるのか。全体では「妥当だと思う」が48%、「延長しすぎだと思う」が43%と、ほぼ拮抗する結果となった。ただ、50代だけみると「延長しすぎ」が50%で、「妥当」の41%を上回った。

エン・ジャパン「ミドルの転職」事業部長の天野博文氏は、50代で否定的な反応が多かった理由について「現状では、60歳を超えると雇用形態が変わったり、給与が減額になったりする企業が多い。『70歳』と考えたとき、受給できる年金の減少分に見合った収入を得られるのか、より具体的な不安が高まったと思われる」と分析する。

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