人生で一番スケールの大きな曲 公式ソングにトライいきものがかり・吉岡聖恵さん

――ラグビーにはどんなイメージをお持ちですか。

「まだ映像でしか見たことはないですが、ラグビーって、会場がすごく静かになるときがあるんですね。すごく驚きました。見ている方が祈るように応援しているところとか。(15年W杯で日本が金星をあげた)南アフリカ戦もサポーターが静かに涙を流す温かさが、特に心に残りました。すごく愛があるんだなって」

「選手は鍛錬して想定して体を整えて、たくさんの準備をして、その試合のその瞬間に懸けている。応援している方もその試合に懸けている。その真剣勝負の姿は美しいなって。熱量があって、まぶしいと感じます」

真剣勝負にのぞむ選手もサポーターも「熱量があって、まぶしい」

「メンバーの山下も中学時代にラグビーをやっていたので、ちょっと『ほじほじ』探りたいと思います」

――「風が吹いている」は12年ロンドン五輪のNHKのテーマソングに、「心の花を咲かせよう」は全国高校サッカー選手権大会の応援歌になるなどスポーツに関わる歌も多い。ご自身のスポーツ経験はあるのですか。

「小学校の時に地域のドッジボールのチームに入っていました。私の役割は『ゴーゴー、レッツゴー、レッツゴー』っていう声出しでして。ひそかにキャプテンもやっていました。でも理由がバカみたいな話なんです。他に強い人がいっぱいいたから、(コーチに)『何でですか』って聞いたら『おまえは威張らないからだ』って。恥ずかしい」

「自分は力もなかったんです。第1球を投げたら低学年に捕られるとか、そんなのばっかだったんですけど。声出しはすごい楽しかった。チーム全体で声出しをすることでムードが高まるじゃないですか。中学で合唱をやっていたので、みんなで一致団結して一緒に歩むみたいなのも好きでした」

――会場に足を運んでスポーツ観戦することはよくありますか。

「ロンドンオリンピックは結構見させていただきました。錦織圭さんのテニスの試合をウィンブルドンで見て、脚を大きく開いてラケットを持っている姿が、勝手にサムライに見えてしまって。スポーツって選手が理屈で説明しているわけじゃなくて、真剣な表情や立ち姿を見せているだけなのに、勝手に熱くさせてしまうすごさがあります。練習の姿は見てないけど、そういうのが伝わってくるんでしょうね」

――音楽と似ているところはありますか。

「私たちもライブに向けて体を作ったり、温めたり、集中したり。本番に一番のボルテージを持ってくる点では、すごくおこがましいですけど似ている部分があるのかな。スポーツの方の集中力と緊張感のバランスって絶妙な所にあると思うんですけど、歌とか楽器のプレーも緊張しているけど集中しているのが一番いい状態です」

――公式ソングには、ご自身のどんな思いを込めて歌いたいですか。

「W杯に関わること自体が本当に身に余ること。スタートの時に感じたこの気持ちを込めて歌っています。バンドとソロの活動で、この光栄に恩返ししていけたらなと思います」

吉岡聖恵
1984年(昭和59年)2月、神奈川県出身。高校1年時に、兄の同級生だった水野良樹さん(ギター)と山下穂尊さん(ギター)が結成していた「いきものがかり」に加入。昭和音楽大学短期大学部卒業後、2006年に「SAKURA」でメジャーデビュー。「ありがとう」「風が吹いている」などのヒット曲を生み、17年1月に「放牧宣言」をして活動休止。18年10月に「World In Union」を含むソロアルバム「うたいろ」を発表した。18年11月にいきものがかりの活動を再開。3月15日(金)にニューシングル「太陽」の配信を始める。

(聞き手 谷口誠、田中裕介 撮影 太田開介)

「W杯だ!ラグビーを語ろう」はこちらです。

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