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ヒットを狙え

エースコック、カップの低糖質麺でココイチなどと連携

日経クロストレンド

2019/3/18

「ロカボデリ CoCo壱番屋監修カレーラーメン 糖質オフ」(左)と「ロカボデリ リンガーハットの長崎ちゃんぽん 糖質オフ」。希望小売価格は230円(税別)
日経クロストレンド

エースコックが新開発の低糖質麺を使い、カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)、長崎ちゃんぽんのリンガーハットという人気外食チェーンの味を再現した低糖質カップ麺「ロカボデリ」を2019年2月19日に発売した。「スープはるさめ」や「わかめラーメン」といった女性を狙った商品や、「麺ごこち」など低糖質を前面に打ち出し、食事制限の必要な人に向けたヘルシー食品でヒットを飛ばしてきたエースコック。今回のロカボデリでは、男性や食事制限が必要ない人も視野に入れ、ターゲットを広げたという。

「(ロカボデリは)焼きそばの『モッチッチ』のような既存商品で培った特殊な製麺技術で実現できた。人気店のラーメンかと思って食べたら、低糖質だったというように、楽しく気楽に食べていただきたい」とエースコックの村岡寛社長は話す。

(左から)壱番屋副社長の葛原守氏、エースコック社長の村岡寛氏、リンガーハット取締役生産部担当の佐々野諸延氏

エースコックによると、ココイチの壱番屋もリンガーハットも、既に店舗で低糖質メニューを展開していることもあり、共同開発に対する理解を得やすかったという。一方のチェーン店側も、低糖質カップ麺の発売で、来店客に自社の低糖質に対する取り組みをアピールできるという利点がある。

ロカボデリは、北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟氏が代表を務める一般社団法人食・楽・健康協会が提唱する「ロカボ」に賛同した3社が共同で開発した。同協会が提唱する「ロカボ」とは、「おいしく楽しく適正糖質」というコンセプトの下、1食当たりの糖質量を「20~40グラム+間食10グラム」に制限するというもの。

新商品のロカボデリは、いずれも1食当たりの糖質量が、スープを飲みほしても25.1~30.2グラムに収まるという。

■ココイチとリンガーハットも低糖質に取り組み

壱番屋は18年12月から全国のココイチで、ライスの大半を「カリフラワーライス」に置き換えた低糖質メニュー「CoCo de オフカレー」を販売している。

CoCo壱番屋で2018年12月から販売されている低糖質メニュー「CoCo de オフカレー」

「低糖質メニューの開発は進めていたものの、カレーライスという(糖質の高い白米を多用している)性質上、うちでは低糖質は無理だという認識があった。今回のお話をいただき、背中を押される形で開発のスピードが上がった。ロカボデリでココイチにもロカボカレーがあるんだと、来店動機にもつながればいい」(壱番屋の葛原守副社長)

現在のところ、お客さんの反応は上々とのこと。「全部カリフラワーにしてほしい、メニューを増やして自由に組み合わせたいという声もいただいている。そういった意見を基に、今度も検討していきたい」(葛原副社長)と語る。

リンガーハットでも低糖質メニューへの取り組みを続けてきた。15年4月には糖質を60%カットした「野菜たっぷり食べるスープ」を発売したが、この商品には麺が含まれていなかった。そこで同社は「低糖質ちゃんぽん」の開発に力を入れてきたという。

低糖質麺に変更すれば、糖質が30%オフでき37グラムに抑えらる

その努力が実り、19年3月1日からはプラス100円で自社開発の「低糖質麺」に変更できるサービスを開始した。特殊なでんぷん質を麺に加えることにより、糖質を抑えながらもぼそぼそとした食感にならないのが特徴で、麺以外の製法は従来のままだ。

「今回のロカボデリで低糖質のちゃんぽんがあるという認知度を高め、店舗でも低糖質メニューを展開していることを知ってもらえればいい。年間120万食を目指したい」(リンガーハットの佐々野諸延取締役)

「おいしく楽しく適正糖質」の「一石三鳥」を目指すロカボ商品。ロカボデリの開発に携わった3社は、企業(利益)、国(医療費削減)、消費者(健康増進)についても、「三方よし」を果たせるだろうか。

(ライター 北川聖恵)

[日経クロストレンド 2019年2月14日の記事を再構成]

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