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カリスマの直言

日銀のETF購入 幕引きは「奇策」がいい(渋沢健) コモンズ投信会長

2019/3/4

写真はイメージ=123RF
「巨額のリスク資産が日銀のバランスシートで増え続けている現状は不健全といわざるを得ない」

国の金融政策はリーマン・ショックのような危機発生により市場メカニズムが機能しなくなった際のセーフティーネットとして重要な役割を果たす。その役割とは市場に大量の資金を供給することで、金融機関や企業の資金が枯渇する連鎖を防ぐことだ。

その意味で、緊急事態が終わり、経済活動が正常化する過程において資金は速やかに回収されるべきだが、実際はそうはいかない。いわゆる「じゃぶじゃぶの状態」がいつまでも続く。市場が依存症になってしまうからだ。

■マネー膨張、高まる反動のリスク

現在、実体経済と比べてマネーが膨張している。相場が上がれば余計な心配は要らないという人もいると思うが、警告を鳴らし始めている金融のプロもいる。

例えば、東京海上アセットマネジメント執行役員運用本部長の平山賢一氏はNIKKEI STYLE マネー研究所で連載中の「プロのポートフォリオ」で、貿易という実体経済をはるかに超えたマネーの膨張とその反動について懸念を示している(詳しくは「実体経済超え膨らむマネー 市場のリスク」を参照)。つまり、貿易というリアルなモノの動きが停滞すれば、マネー膨張(依存症)から生じるリスクが高まるということだ。

ユーフォリアに酔っている金融市場が悪いという意見もあるだろう。ただ、その根源は過去10年間、大量のマネーを市場に供給してきた中央銀行だ。特に我が国は日銀が先進国としては異例の手法でマネーを供給し続けている。

金融政策の大義の下、債券のように償還期限がある金融商品の買い入れだけではなく、株式上場投資信託(ETF)という償還がない無期限の金融商品の買い入れによってマネーを供給している。

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