不調が改善する「体幹リセット」 まずは正しい呼吸で

日経ヘルス

【体幹検定3】「肩甲骨」

「肩甲骨がくっつくまで真ん中に寄せられる?」

肩甲骨を寄せて下げる筋肉が肩こりや痛みを防ぐ

1 タオルを肩幅の距離で持ち上に伸ばす。

背すじを伸ばして座る。タオルやストールを肩の幅で持ち、ひじを伸ばしたまま腕を上に上げる。

2 腰を反らさずに肩甲骨を寄せて下げる。

頭の位置はそのまま、頭の後ろを通すように腕を下げる。

【Check! 痛みを感じたり腰を反らさずにできた?】

肩甲骨を真ん中に寄せる力は、肩甲骨を正しい位置に保つのに重要。肩関節への無理な負荷を防ぎ、猫背にもなりにくくなる。


★弱い 肩が痛くて上がらない、または頭に引っかかる

肩甲骨を寄せて下げる力が落ちています。胸の前側が凝っていて、猫背になっていませんか? まずは肩甲骨を真ん中に寄せることに専念しましょう。


★★ふつう 下げようとすると痛みがある。腰が反りお腹が出る

肩甲骨を寄せて下げる力が不足しています。代わりに僧帽筋に負担がかかって、肩こりになっていませんか。お腹の力を逃がさないように練習しましょう。


★★★優秀 おなかと背中が真っすぐのまま下げられて痛みもない

肩甲骨まわりが柔軟で負担がかかりにくい良い状態。体幹がうまく使えている可能性が高い。少し負荷を上げて、筋力アップを図ろう。

肩が凝る、肩が痛くて腕が真上に上がらないという人は、「肩甲骨を寄せる菱形筋の力が衰えている」と金岡教授。深層筋の菱形筋がきちんと働かないと、その上に重なる僧帽筋が代わりに頑張ることで負担がかかり、凝って痛みが出る。また無理な位置で腕を動かすことになるため、四十肩や五十肩といった肩関節の痛みも出やすい。

一方、長時間の前かがみ姿勢で胸の筋肉が縮んで硬くなるのも、肩甲骨が前に引っぱられて、寄せられなくなる原因。肩甲骨が寄せられないと背骨の胸椎の動きも制限されて、そこにつながる肋骨も動きにくく、呼吸にも影響する。猫背の自覚があれば、こまめに肩甲骨を寄せよう。

■肩甲骨を寄せる筋肉が働けば肩こり、猫背も解消



肩甲骨と背骨を直接つなぐ菱形筋は、肩甲骨を正しい位置に保つのに重要な筋肉。僧帽筋にも同様の働きがあるが、「菱形筋は筋肉の質として、長時間使っても凝らない」(金岡教授)。ほかの深層筋と同じく、パワーはそんなに出ないが、いつまでも働けるタイプの筋肉なのだ。だからいい姿勢もラクに保てるようになる。
金岡恒治さん
早稲田大学スポーツ科学学術院教授。整形外科医、日本脊椎脊髄病学会指導医。オリンピック帯同スポーツドクター。筑波大学整形外科講師を経て、2007年より早稲田大学へ。スポーツ医学および運動療法の教育・研究に携わる。体幹深部筋研究の第一人者。

(取材・文 日経ヘルス編集部、写真 鈴木 宏、スタイリング 中野あずさ=biswa.、モデル MIKA、ヘア&メイク 千葉智子=ロッセット、イラスト 三弓素青)

[日経ヘルス 2018年11月号の記事を再構成]

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