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ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス教授 アニンディヤ・ゴーシュ氏

ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス教授 アニンディヤ・ゴーシュ氏

「実用的な商品の広告は朝と午後が効く」「混雑度の高い空間ほど広告効果が高い」――。長年の調査研究をもとに消費者を動かすモバイル広告の法則を解き明かした『Tap スマホで買ってしまう9つの理由』の日本語版が日経BP社から刊行された。消費者の心をつかみ、購買を決定づける広告づくりのヒントとは? 著者であり、経営思想界のアカデミー賞ともいわれる「Thinkers50」でも将来有望な経営思想家に選出されたニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネス教授のアニンディヤ・ゴーシュ氏に、本書の読みどころを聞いた。

消費者を動かす9つの力とは?

『Tap スマホで買ってしまう9つの理由』(アニンディヤ・ゴーシュ著、加藤万理子訳・日経BP社)

――「1人よりグループの方が広告に反応しやすい」「雲っている日は黒い車が多く売れる」など、本書には、私たち消費者がつい広告にひかれて商品を買うさまざまな理由が分析されています。消費者の行動に影響を与える9つの力(状況、場所、時間、天気、混雑度、移動履歴、露出、社会的関係、端末と広告フォーマットの組み合わせ)は、どのような働きをするのでしょうか?

例えば、「水曜日の午前9時、オフィスで仕事を始めようとしている」ところにコーヒーのモバイル広告を出せば、消費につながる可能性は高いですよね。ただ、それが夜の9時で仕事を終えた直後なら、同じ人でもコーヒーよりビールの広告の方が刺さるでしょう。

簡単に言えば、消費者の「場所」「時間」「状況」の組み合わせで、一番効果がある広告が変わるということです。本書には、この9つの力が消費者の購買意欲にどう影響を与えるかという例や、根拠、効果的なクーポンの出し方など、具体例をいくつも載せています。

――企業が「9つの力」を活用するためにすべきことは何でしょうか? またどんなメリットがありますか?

まずはスマートフォン(スマホ)ユーザーの情報をできるだけ集めることです。スマホの登場によって生活は大きく変化しました。メールや交流サイト(SNS)、カレンダー、地図などのアプリ利用が生活の一部になったことで、スマホには多くの価値ある顧客情報がデータ化されています。そのデータを効果的に集めるほど、企業は一人ひとりにマッチする広告を打ち出すことができるのです。

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