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消費増税後が有利? 住宅購入は支援策を賢く使う

NIKKEIプラス1

2019/2/28

すまい給付金も拡充する。すまい給付金は住宅ローン控除で所得税、住民税の軽減効果が十分でない所得層に給付される。8%の場合は最高30万円だが、10%では50万円。対象者の年収基準も「約775万円以下」に広がる。

■初年度の負担は軽くなるケースも

これらの公的支援の拡充で、10%の方が有利になるケースがある。例えば土地2500万円、建物2千万円の戸建て住宅を住宅ローン2500万円、親からの贈与1600万円などで取得するケース。

現行の8%で購入すると、建物に160万円の消費税がかかる。さらに、親からの贈与1600万円のうち、非課税枠を超える400万円から基礎控除額110万円を引いた金額に贈与税がかかる。年収制限ですまい給付金はもらえない。住宅ローン控除額は約24万円。最初の年の差し引き負担額は約170万円だ。

一方、10%で購入すると消費税は200万円と40万円負担が増える。住宅ローン控除の還付額は24万円で変わらない。しかし、住宅取得資金の贈与の非課税枠が3千万円になることで、1600万円は非課税でもらえる。年収基準をクリアして、すまい給付金ももらえる。最初の年の負担額は156万円。8%で購入するより負担が小さい。

■金利上昇リスクも留意

支援策を使う際には注意点がある。住宅取得資金の贈与の非課税を受けるには、贈与された翌年の3月15日までに入居して、税務署に申告しなければいけない。藤曲氏は「期限内の申告を忘れると課税対象になる」と注意を促す。

贈与を受けると住宅ローン控除に影響する場合もある。物件の購入価格から贈与額を差し引いた差額とローン残高を比べて、いずれか少ない方で控除額を計算しなければならないからだ。

もっとも、取得したい物件があるなら10月以降まで待つと、チャンスを逃す恐れがある。金利上昇リスクも見逃せない。浅野氏は「税金や給付金だけで決めるのではなく、総合的に検討する必要がある」と助言している。

(後藤直久)

[NIKKEIプラス1 2019年2月23日付]

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