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ロックバンドOKAMOTO’S武道館へ 10年目の本番

2019/3/23

中学時代の同級生4人のロックバンド、OKAMOTO'S。平均年齢18歳でCDデビューし、今年10周年を迎える彼らが8番目のアルバム『BOY』を1月にリリース。6月には初の日本武道館ワンマンライブが控える。

OKAMOTO'S 左から、ハマ・オカモト(ベース)、オカモトレイジ(ドラム)、オカモトショウ(ボーカル)、オカモトコウキ(ギター)。全員が岡本太郎好きでオカモトを名乗る。2009年にCDデビュー。10年にアリオラジャパンからメジャーデビュー。3月にはハマ・オカモトの生誕祭をなんばハッチで開催

ザ・ビートルズなど1960年代のロックをルーツに、ソウルやファンク、日本の歌謡曲までをも取り込んだ、音楽通もうならせる楽曲を生み出してきた。しかし武道館公演に至るまでの道のりは平たんではなかった。

セッションから楽曲を生み出す手法で、デビューからの約1年半で3枚のアルバムを発売。思うようなセールスは残せず、4枚目から各メンバーが作ったデモ音源をたたき台にする方式に変更。

ボーカルのオカモトショウは「衝動を伝えるだけでなく、メッセージ性のある歌詞や練り上げたサウンドも重視した楽曲制作に変えていった」と話す。

その後も外部プロデューサーに、いしわたり淳治やくるりの岸田繁を迎えたり、ロックオペラに挑戦したコンセプトアルバムを発売するなど、試行錯誤を重ねてきた。

最新アルバム『BOY』は、培ってきたスキルや経験を詰め込んだ。

1曲目の『Dreaming Man』は、エイトビートの王道ロックナンバー。「10年経って、シンプルでも説得力のある演奏ができるようになった」(ギターのオカモトコウキ)

NHK『みんなのうた』に書き下ろした『DOOR』はアコースティックギターが優しいノスタルジックな1曲。サビでは、「何度でもドアを開け続けるんだ」と前向きなフレーズを繰り返す。

『BOY』 当初アルバムのタイトルは『DREAM』だった。「この10年で失ったもの、すり減ったもの、まだまだ持ち続けているもの、そのすべてを詰め込んだ」(ショウ)。全10曲(ソニー/通常盤税別3300円、販売中)

作詞作曲を担当したコウキは「ポジティブ一辺倒ではなく、Cメロでは『結局いつかは例外なく終わりが来て/本当の意味や解けない謎はそのまま』と、諸行無常である人生の切なさも歌っています」と明かす。

ラスト曲の『Dancing Boy』では、LOVE PSYCHEDELICOのギターNAOKIをプロデューサーに迎え、彼のスタジオで1カ月にわたりレコーディング。『BROTHER』(16年)でも組んだ経験から、「彼とならスタンダードなロックナンバーでも、細部にもこだわった1曲が作れると思った」(ショウ)。

この10年間を思い返した歌詞に乗せるサウンドは「シンセサイザーのような響く音も全部ギターを使って出すことで、ギターロックにこだわりました」(コウキ)。

6月の初武道館ワンマンにも気負いはない。「10年掛かりましたが、これからが本番だというエネルギーに満ちあふれてます」(ショウ)

(日経エンタテインメント!2月号の記事を再構成 文/中桐基善)

[日経MJ2019年2月22日付]

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