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ベストセラーの面陳列棚を1段使って来店客の目をひく(青山ブックセンター本店)

ベストセラーの面陳列棚を1段使って来店客の目をひく(青山ブックセンター本店)

ビジネス街の書店をめぐりながら、その時々のその街の売れ筋本をウオッチしていくシリーズ。今回は2~3カ月に一度訪れる準定点観測書店の青山ブックセンター本店だ。都心西側のこのエリアでも、世界を正しく見る習慣について論じた『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』が強い。そんな中、書店員が注目するのは、週初に先行発売の形で他店に先駆けて店頭に並べた、シェアリングエコノミーを体現する生き方を説いた本だった。

シェアで社会はどう変わるか

その本は石山アンジュ『シェアライフ』(クロスメディア・パブリッシング)。著者はシェアリングエコノミー協会事務局長で、シェアハウスに暮らし、自ら「シェアガール」を名乗ってシェア経済の普及に努める1989年生まれの女性だ。政府から内閣官房シェアリングエコノミー伝道師に任命されているほか、様々な省庁でシェアリング経済に関する委員を務めるなど、文字通りシェアの伝道師として多面的な活動を繰り広げている。本書は、その著者がシェア(共有)という概念が社会をどのように変えるか考察し、シェアすることで生まれる新しい生き方を提案する、まさに伝道の書だ。

著者とシェアとのかかわりは序章に詳しい。著者が暮らすシェアハウスは0~60代までの60人が住まう。ミュージシャンから、政治家、美容師、ベンチャーキャピタリスト、お坊さん、料理人ら多様な肩書の人がいて、何か困ったときも60人のスキルをシェアすれば、ほとんどのことが解決するという。

父がよく友人を連れてくる家で育った居心地の良さやリクルートなどで会社員として過ごした時期に感じた違和感も語られる。そんな中で培われていったのが、「『シェア』という考え方そのものが、消費スタイルの変化だけでなく、経済のあり方、社会のあり方、そして私たちの生き方そのものを変えようとして」いるという確信だ。

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